SH7145Fマイコンボードに対応した弊社オリジナルブートローダです。
マイコンに備わったSCIを経由してホストからマイコンボードのSRAMないしフラッシュROMへユーザプログラムを転送及び書き込んだり、書き込まれたユーザプログラムを実行するといった機能を持ちます。
付属のバッチファイルにてソースプログラムからコンパイルでき、ユーザ自身による改造も可能です。
ファイルの送受信にはXMODMプロトコルを使用しますが、全てのXMODEMに対応したターミナルクライアントに対応するものではありません。
弊社提供のGCC Developer Lite最新版のインストール先に「C:\Program Files\BestTech」フォルダを指定し、インストールコンポーネントとして「SH7145Fでのみ使用」、もしくは「フルインストール」が選択されている必要があります。
ブートローダはマイコン内蔵のフラッシュROMに書き込まれ、内蔵フラッシュROM及び外部バスが使用できるMCUモード2で動作するプログラムです。
ユーザが使用できるメモリエリアは外部メモリ全般となります。
マイコンがリセットされるとユーザプログラムへ実行が遷移するか、ブートローダがコマンドモードになるかの2つの状態に動作が分岐します。
ユーザプログラムへ実行が遷移する前にユーザ自らの操作でコマンドモードに遷移させる場合は、リセット直後に'!'を素早く3回入力する必要があります。全ての外部メモリにユーザプログラムが書き込まれていなければ、常にコマンドモードとなります。
なお、最新バージョンでは外部フラッシュROMにSRAM上で動作するプログラムを書き込んでおき、外部フラッシュROMからSRAM上にコピーして実行させる機能が盛り込まれているため、起動フローが少々複雑になっています。
SIMPLE TERMからのキー入力にて各種機能を実行します。
コマンドのリストを表示します。
>h --< TIM7145 Ver1.32 by BestTechnology >--", [w]:UPLOAD TO ExRAM [f]:UPLOAD TO ExFLASH [r]:DOWNLOAD [g]:BOOT [x]:REBOOT [i]:FLASH INFO [e]:ERASE ExFLASH [c]:CLEAR ExRAM >
また、以下に紹介するコマンドキー以外の入力でも、コマンドのリストが表示されます。
ホストからマイコンボードに搭載されたSRAMへファイルを転送及び書き込みを行います。
>w START UPLOAD TO ExRAM... ARE YOU SURE? (Y/N)
ここでyを入力すると転送を待ち受ける状態となりますので、STERMから任意のファイルを選択しXMODEMプロトコルで転送を開始させます。
成功すれば<SUCCESS>、失敗すると<ERROR>と表示されます。
>w START UPLOAD TO ExRAM... ARE YOU SURE? (Y/N) y <SUCCESS> >
本コマンドはユーザプログラムの実行は行わず、処理が完了するとコマンドモードに戻ります。
ホストからマイコンボードに搭載されたフラッシュROMへファイルを転送及び書き込みを行います。
>f START UPLOAD TO ExFLASH... ARE YOU SURE? (Y/N)
ここでyを入力すると転送を待ち受ける状態となりますので、STERMから任意のファイルを選択しXMODEMプロトコルで転送を開始させます。
成功すれば<SUCCESS>、失敗すると<ERROR>と表示されます。
>f START UPLOAD TO ExFLASH... ARE YOU SURE? (Y/N) y <SUCCESS> ERASE ExFLASH 0000 FLASH WRITE ......................................... VERIFY CHECK ......................................... <SUCCESS> >
本コマンドはユーザプログラムの実行は行わず、処理が完了するとコマンドモードに戻ります。
外部フラッシュROMないし外部SRAMに書き込まれたユーザプログラムを実行します。
実行には外部FLASH>外部SRAMという優先順位がありますので、常時外部SRAMから実行させる場合は外部FLASHを消去しておく必要があります。
いずれのメモリにもユーザプログラムが書き込まれていなければ、
>g EMPTY >
というメッセージを表示してコマンドモードに戻ります。
>g GO ExRAM PROGRAM !!
>g CPY ExFLASH TO ExRAM & EXEC FROM ExRAM
>g EXEC FROM ExFLASH
外部バスに関する諸設定は再初期化されず、活性化された状態のままユーザプログラムが実行されます。 また、ユーザプログラムにてバスを再設定すると、その瞬間に実行中のコード自身が行方を失い暴走します。 |
マイコンボードに搭載されたフラッシュROMの情報を表示します。
>i Manufactur ID:$01 Device ID:$22C4 Sector Protect SA[30..0]:$b0000000000000000000000000000000 Execute Status:Empty >
本コマンドは処理が完了するとコマンドモードに戻ります。
外部フラッシュROMを完全消去します。
>e ERASE ALL ExFLASH ARE YOU SURE? (Y/N)
ここでyを入力すると消去を開始します。
>e ERASE ALL ExFLASH ARE YOU SURE? (Y/N) y........................................... COMPLETED. >
本コマンドは処理が完了するとコマンドモードに戻ります。