USB2DXIFはPCのUSBポートにDynamixel用のI/Fを増設する製品です。
PCとDynamixel間をつなぐ通信用I/Fとして必要最低限の構成となっているため、同種のI/F製品に比べて様々なノイズ耐性が低いのですが、その分小形なモジュールとなっています。
商品番号 | BTE101 | |
PCBリビジョン | E190 | |
動作温度範囲 | 0~70℃ 結露なきこと | |
寸法 | 約18.0x12.7x8.0mm | |
重量 | 2g以下 | |
電源 | USBバスパワー | |
コネクタ等 | USB type-C x1 JST B4B-EH x1 JST B3B-EH x1 | |
各I/F仕様 | USB | USB 2.0 FS ESD保護 MM=±400V, HBM=±8kV |
RS-485 | 複信 半二重 最大通信速度 3Mbps 最大ノード数 224台 絶対最大定格 -60~60V ESD保護 MM=±8kV, HBM=±40kV | |
TTL | 複信 半二重 最大通信速度 3Mbps 絶対最大定格 -0.5~6.5V ESD保護 MM=±200V, HBM±2kV | |
環境配慮 | RoHS準拠, 鉛フリー半田 |
CN2とCN3のGND信号は各I/Fの基準電位という位置付けであり、CN2とCN3間を介して大きな電流を中継する事は想定していません。実際にはこの図のような各I/Fに個別の電源を装備した環境で同時に常用する事は避けて下さい。
またPCのUSBポートは過電流への耐性が低いため、運転中のDynamixelに過度な電流が流れたりPCの電位とDynamixelへ供給する電源の電位が著しく異なると、PCのデバイスとして認識されている状態が失われる可能性があります。
FTDI社のUSBシリアル変換ICはチップ内にタイマが内蔵されており、このタイマのタイムアウトにより送受信のイベントが発生します。このタイムアウト時間は提供されるデバイスドライバにて16msに設定されているため、これより短い時間での応答性を得ようとする場合は値を変更しなくてはなりません。
FTDI社のライブラリ等を使用する場合は、専用のAPIで必要に応じて変更する事が可能ですが、WIN32 APIでオープン・クローズ・送受信だけを扱うアプリケーションの場合は、デバイスマネージャの該当COMポートのプロパティから予め任意の値に変更しておく事で対処出来ます。
RS-485 I/Fは最大で3Mpbsまで対応します。
なお、FTDI社のUSBシリアル変換ICの仕様として1.5Mbps以下であれば次式により導かれますが、1.5Mbpsを超えたボーレートは2Mbps及び3Mbpsのみに対応します。
real baudrate = 3000000 / internal divisor internal divisor = n + 0, 0.125, 0.25, 0.375, 0.5, 0.625, 0.75, 0.875 (n = 2..16384)
real baudrate[bps] | internal divisor |
3000000 | 0* |
2000000 | 1* |
1500000 | 2 |
1411765 | 2.125 |
1333333 | 2.25 |
1263158 | 2.375 |
1200000 | 2.5 |
1142857 | 2.625 |
1090909 | 2.75 |
1043478 | 2.875 |
1000000 | 3 |
960000 | 3.125 |
923077 | 3.25 |
888889 | 3.375 |
857143 | 3.5 |
827586 | 3.625 |
800000 | 3.75 |
774194 | 3.875 |
750000 | 4 |
727272 | 4.125 |
705882 | 4.25 |
685714 | 4.375 |
(中略) | (中略) |
183 | 16384.625 |
183 | 16384.75 |
183 | 16384.875 |
183 | 16384 |
*は例外 |
ホストから任意のボーレートを指定するとデバイスドライバは数式上の最も近いボーレートに丸められた値を採用するため、誤差が生じる場合があります。そのため、できるだけこの数式にあてはまるボーレートを採用する事を推奨します。
WindowsやLinux上で動作する通信プログラムを作る際は、別途用意したライブラリを用いる事でシリアル通信やプロトコルを意識せずにコーディングができます。
APIに対して対象デバイスのID・番地・値といった引数を与えるだけでコントロールテーブルの読み書きが実現でき、マルチスレッド等で複数のデバイスに対して個別にアクセスする様なアプリケーションも容易に構成できます。
なお、Dynaimxelには2種類のプロトコルが存在し相互非互換であるため、ライブラリは以下の2種類用意しています。
デバイスのコントロールテーブルの状態をモニタしたりパラメータの変更や動作確認を簡便に行うソフトウェアとして、DYNAMIXEL Wizardを提供しています。
モデルやプロトコルにかかわらず全Dynamixelを一様に扱うことができ、ファームウェアの更新も行えます。
Dynamixelの設定や動作確認を行うツールは、今後RoboPlusからDYNAMIXEL Wizardへ移管していくものと思われます。