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Dynamixelシリーズ一覧

特徴 anchor.png

mx-106r.png
  • ストールトルク 8.4N•m(at 12V 5.2A)
  • 2つのDynamixelを連動して動作させるデュアルモード搭載
  • 不感帯なし(0~360°)、非接触位置センサによる12ビット分解能の位置フィードバック
  • TTLもしくはRS-485 I/F対応
  • 一般的なPID制御による位置決め制御・速度制御・トルク制御
  • EX-106+と寸法互換
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仕様 anchor.png

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同梱内容 anchor.png

名称数量備考
本体1
アルミ製サーボホーン1HN05-N102
スラストワッシャ1
ネジ・ナットキット1
Robot Cable1
デュアルモード用ケーブル1
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基本仕様 anchor.png

商品番号MX-106RBTX065
MX-106TBTX237
ストールトルク8.0N•m (at 11.1V 4.8A)
8.4N•m (at 12V 5.2A)
10.0N•m (at 14.8V 6.3A)
無負荷回転数41rpm (at 11.1V)
45rpm (at 12V)
55rpm (at 14.8V)
減速比1/225
モータmaxon コアレスモータ
出力軸動作範囲位置決め制御時:0~360°(12ビット分解能), Endless Turn
電源電圧範囲10~14.8V (Recommended 12V)
許容ラジアル荷重40N (ホーン端面から10mmの位置)
許容アキシアル荷重20N
動作温度範囲-5~+80℃
重量153g
コマンドシグナルデジタルパケット
プロトコル半二重非同期通信 8-1-N
リンク方式MX-106RRS-485 Multi Drop(daisy chain type Connector)
MX-106TTTL Multi Drop(daisy chain type Connector)
ID数プロトコルV1254 (0~253)
プロトコルV2253 (0~252)
通信速度8k~4.5M bps
フィードバック位置, 速度, 温度, 負荷, 電源電圧, 電流
材質ケースMX-106 フロント:エンプラ
MX-106A フロント:アルミ
ミドル・バック:エンプラ
ギアメタル
認証ce.pngfcc.png

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各機能詳細 anchor.png

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出力軸 anchor.png
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コネクタ anchor.png
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3pin (TTL版) anchor.png
  • 本体側面の2カ所に配置
  • TTL I/F
    TTL_IF.png
  • 電源と通信用信号ラインが接続
    Pats NameMolex Parts Number
    基板用ヘッダーmolex 22-03-5035
    ハウジングmolex 50-37-5033
    ターミナルmolex 08-70-1040
    molex_22-03-5035.png
    端子番号信号名
    1TTL Signal
    2VDD
    3GND
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4pin (RS-485版) anchor.png
  • 本体側面の2カ所に配置
  • RS-485 I/F
    RS485_IF.png
  • 電源と通信用信号ラインが接続
    Pats NameMolex Parts Number
    基板用ヘッダーmolex 22-03-5045
    ハウジングmolex 50-37-5043
    ターミナルmolex 08-70-1040
    molex_22-03-5045.png
    端子番号信号名
    1RS-485 D-
    2RS-485 D+
    3VDD
    4GND
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基本的な固定方法 anchor.png

オプションフレームにより以下の様な構成が可能です。

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使用するにあたり anchor.png

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配線 anchor.png

様々な配線方法が考慮されていますので、用途に応じた方法を選択します。

 %80, E148_DXL_connect.png

DXHUBとDynamixelを接続する場合は、Robot Cable-X3P 180mm (Convertible)ないしRobot Cable-X4P 180mm (Convertible)が別途必要です。

なお、電源が供給された状態での配線作業は絶対に避けて下さい。

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電源の投入 anchor.png

配線を終え電源を投入すると、正常であればDynamixelの背面上部に装備された赤色のLEDが0.5秒点滅した後消灯します(ホストからLEDの点灯指示等が無いものとする)。
通信を行っていないにもかかわらず電源投入時にLEDが常時消灯ないし常時点灯した場合は、何らかの重大な問題が生じている可能性があります。まず電源を切り、配線方法やケーブル、電源装置を確認して下さい。
LEDが一定周期で点滅し続ける場合は、Dynamixel自信が何かしらの異常を検出した時です。

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通信プロトコルについて anchor.png

Dynamixel(スレーブ)自らが勝手にデータを送信することは無く、別途用意されるPC等(マスターないしホスト)から送信されるデータをDynamixelが受信した際にのみデータを返信するといったマスタースレーブ方式を採用しています。また、予め決められた電文に従った(プロトコル)電文にのみ応答します。さらに、その1回分の電文をパケットと言います。

DX_PacketProcess.png

Dynamixelシリーズには2種類の通信プロトコル(1.0と2.0)が存在し、本品はその2種類に対応しています。

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シリアルI/Fについて anchor.png

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TTL anchor.png

DynamixelシリーズのTTL I/Fはシリアル通信を行う際の電気的な仕様の1つです。
1つの信号線で送信と受信を行う半二重を選択しています。

TTL_COMM.png
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RS-485 anchor.png

RS-485はシリアル通信を行う際の電気的な仕様の1つです。1つの信号を2本の差動信号に変換して伝達する事で、耐ノイズ性を向上させています。
Dynamixelシリーズでは安定したデジタル通信を用いて制御する事としたためRS-485を採用しましたが、ケーブルの本数を増やすと配線作業に支障を来すため、1対(1つの信号)で送信と受信を行う半二重を選択しています。

RS485_COMM.png
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IDについて anchor.png

Dynamixelは出荷時において個体識別用のID(数字)が全て1に設定されいます。その状態のまま1つのネットワークに複数台接続してしまうと、ホストから個々のDynamixelを識別することができないまでか、全てのDynamixelが自分自身への指令と認識してしまいます。そのため、複数台を接続して使用する際は、必ず予め1台ずつ異なるIDを設定しておきます。

RS485_MX_DifferentID.png

IDを設定する際は先の識別の問題を回避するためホストが提供するネットワークに1台のみのDynamixelを接続し、複数台のDynamixelが接続されていない状態で作業を行う必要があります。


プロトコルV2より新たに導入されたSecondary IDは、既存のIDと同じ値を設定する事が前提となります。既存のIDの揮発メモリに書き込みの命令を行った際に、それと同じSecondary IDを持ったDynamixelは同じ書き込みが行われますが応答は返しません。

RS485_MX_ShadowID.png

これは特定IDのDynamixelのみへ書き込みを指令するだけで、そのIDと同じSecondary IDを持った複数台のDynamixelを同期して同じ運転を行わせるといった場合に利用できます。

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ボーレートについて anchor.png

Dynamixelのボーレートは高いほど大量のデータを短時間に送受信できます。しかしながら高いボーレートはケーブルの長さや等の外的要因が相まって、データそのものの信頼性が損なわれる確率が高くなります。
また、複数台のDynamixelを使用する際は、全て同じボーレートに設定しておく必要があります。

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コントロールテーブルとは anchor.png

Dynamixel内に用意されたメモリ領域をここではコントロールテーブルと称します。コントロールテーブル中の任意のデータにアクセスする手段として通信プロトコロルが用意されています。
ホストから指定されたIDを持ったDynamixelのコントロールテーブルに対して読み書きを行う事で全てを統括するため、先のIDやボーレートもコントロールテーブル上に配置されています。
コントロールテーブルの詳細は後述の表に示します。

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動作モードについて anchor.png

Dynamixelは用途に応じて複数の動作モードを選択できます。大きく分けて3つの基本動作を持ちます。

  1. ホーンの角度を制御
    関節を構成する部位等に使用し、指定された角度を維持する。
    本Dynamixelでは「角度」とは言わず「位置」と称し、通常は0~360°の範囲でホーンの位置決めを行う。
    Ctrl_Pos.png
  2. ホーンの回転速度を制御
    車輪を構成する部位等に使用し、指定された回転速度を維持する。
    Ctrl_Velo.png
  3. モータの電流を制御
    負荷に対してトルクを加える部位等に使用し、指定された電流を制御する。
    DCモータは発生するトルクと電流が比例関係にあるため、Dynamixelでは電流をトルクと見なしている。
    Ctrl_Torque.png

これらの制御の切り替えや制御を行う際の条件の設定は、コントロールテーブル上に配置された様々なパラメータの値を変更することで行います。

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Dynamixel通信プロトコル 1.0 anchor.png

※プロトコルV2対応ファームウェアのプロトコルは以下と異なります。その場合はこちらを参照してください。

Dynamixel DX/RX/EX/AX/MXシリーズ共通の通信プロトコルです。また、Dynamixel XシリーズでプロトコルをV1に切り替えた際にも適用されます。

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ID anchor.png

Dynamixelでは複数のデバイスを同じネットワークに接続して運用する事を前提としているため、各々のデバイスを区別するためにユニークなID番号を用いる事としています。
また、ホストは任意のIDを持ったデバイスを指定して命令し、指定されたIDに一致したデバイスがそれに応答するといったマスタースレーブ方式を採用しています。

RS485_MX_DifferentID.png

なお、複数のデバイスに同じID値が付けられている事は前提としていないため、1つのネットワークに同一IDを持つデバイスが複数存在してはなりません。

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コントロールテーブル anchor.png

デバイスの情報はメモリマップでとして提供されており、それをコントロールテーブルと称します。
複数の情報はコントロールテーブル上の異なるアドレスに割り当てられており、必要に応じてホストから任意のIDを持ったデバイスの任意のアドレスへアクセスします。

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パケット通信 anchor.png

ホストとデバイス間は一般的なシリアル通信を行うハードウェアで接続され、パケット単位で処理される共通の通信プロトコルを用いて相互に情報をやりとりします。
ここではホストからデバイスへ送信されるパケットを「インストラクションパケット」、デバイスからホストへ送信されるパケットを「ステータスパケット」と称します。

DxProt1.png

ホストから送信するインストラクションパケットの主な機能はIDの指定とコントロールテーブルの任意のアドレスへのデータの読み書きとなります。そのパケットに対して応答すべきデバイスから返信されるステータスパケットには、ホストから読み出し要求されたコントロールテーブル内のデータや、書き込み要求に対する整合性の結果などが含まれます。

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パケット詳細 anchor.png

以後「0x」が付与された英数字は16進数、そうでないものは10進数とみなします。
また、デバイスのコントロールテーブル上のStatus Return Levelによってパケットの有無が異なります。

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インストラクションパケット anchor.png

インストラクションパケットはホストからデバイスへ命令するためのパケットです。
パケット構造は以下の通りで、囲み1つが1byteを意味します。

inst.png
  • Header
    先頭2バイトは0xFF,0xFFの固定値。
  • ID
    送信先のデバイスのID。0~253(0x00~0xFD)の範囲及び254(0xFE)。
    254のIDは1回のインストラクションパケットで複数のデバイスに対して命令を発効する際に使用。
  • Length
    Instruction以後の全てのバイト数。
  • Instruction
    以下のいずれかのインストラクション。
    InstructionFunctionValueNumber of Parameter
    PINGデバイスの死活確認0x010
    READコントロールテーブルから読み出し0x022
    WRITEコントロールテーブルへ書き込み(即時反映)0x032~
    REG WRITEコントロールテーブルへ書き込み(保留)0x042~
    ACTIONREG_WRITEで保留された値を反映0x050
    RESETデバイスのコントロールテーブルを出荷時の値に初期化0x060
    SYNC WRITE複数デバイスの同一コントロールテーブルへの一括書き込み(即時反映)0x834~
  • Parameter
    Instructionで要求される追加情報(可変長)。
  • Checksum
    計算方法は次の通りです。
    SUM = ~(id + LEN + INS + Param1 + … + ParamN)
    計算された値が255を超えた場合は下位8ビットをSUMとします。
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ステータスパケット anchor.png

ステータスパケットはホストから送信されるインストラクションパケットをデバイスが受信した後、その応答としてデバイスからホストへ返信されるパケットです。
パケット構造は以下の通りで、囲み1つが1byteを意味します。

stat.png
  • Header
    先頭2バイトは0xFF,0xFFの固定値。
  • ID
    デバイスのID。
  • Length
    Error以後の全てのバイト数。
  • Error
    パケット処理中に検出されたデバイスの動作状況等。
    BitNameDescription
    7--
    6Instruction Error未定義のインストラクションが指定された、もしくはREG WRITEなしでACTIONが指定された
    5Overload Error指定された最大トルクで現在の負荷を制御できない
    4Checksum Errorインストラクションパケットのチェックサムが正しく無い
    3Range Errorパラメータの設定範囲を超えた
    2Overheating Error内部温度が設定温度を超えた
    1Angle Limit ErrorAngle Limitの範囲外にGoal Positionが指定された
    0Input Voltage Error電源電圧が指定動作電圧の範囲を超えた
  • Parameter
    インストラクションパケットに従った追加情報(可変長)。
  • Checksum
    計算方法は次の通りです。
    SUM = ~(id + LEN + INS + Param1 + … + ParamN)
    計算された値が255を超えた場合は下位8ビットをSUMとします。
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インストラクション詳細 anchor.png

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PING anchor.png

特定のIDを持ったDynamixelの存在を確認します。
IDに254を指定してPINGインストラクションを送信すると、ネットワークに存在する全てのDynamixelが順次ステータスパケットを返します。

  • インストラクションパケットのParameter
    なし
  • ステータスパケットのParameter
    なし

例)
INST:ID=1にPINGを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x02 ...Length
0x01 ...Instruction
0xFB ...Checksum

STAT:ID=1のDynamixelが応答。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x02 ...Length
0x00 ...Error
0xFC ...Checksum

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READ anchor.png

特定IDのデバイスへアドレス・バイトサイズを指定してコントロールテーブルのデータを読み出します。IDは0~253の範囲が指定できます。

  • インストラクションパケットのParameter
    Param byte No.Description
    1開始アドレス
    2バイトサイズ(N)

  • ステータスパケットのParameter
    Param byte No.Description
    1DATA[0]
    2DATA[1]
    3DATA[2]
    ......
    NDATA[N-1]

例)
INST:AX-12A想定。ID=1に対しパラメータにAddress=43(0x2B PresentTemperature), Length=2(0x02)を指定してREADを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x04 ...Length
0x02 ...Instruction
0x2B ...開始アドレス
0x01 ...バイトサイズ
0xCC ...Checksum

STAT:8bit幅で現在のPresentTemperature=32(0x20)の値を返信。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x03 ...Length
0x00 ...Error
0x20 ...DATAs
0xDB ...Checksum

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WRITE anchor.png

特定IDのデバイスへアドレス・データ(任意バイト数)を指定してコントロールテーブルへ書き込みます。IDは0~252の範囲と254が指定でき、254を指定した場合はステータスパケットが返りません。

  • インストラクションパケットのParameter
    Param byte No.Description
    1開始アドレス
    2
    3DATA[0]
    4DATA[1]
    5DATA[2]
    ......
    N+2DATA[N-1]

  • ステータスパケットのParameter
    なし

例)
INST:AX-12A想定。ID=1(0x01)に対しパラメータにAddress=30(0x1E GoalPosition), Data=512(0x0200 16bit幅)を指定してWRITEを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x05 ...Length
0x03 ...Instruction
0x1E ...開始アドレス
0x00 02 ...DATAs
0xD7 ...Checksum

STAT:ID=1のDynamixelが応答。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x02 ...Length
0x00 ...Error
0xFC ...Checksum

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REG WRITE anchor.png

特定IDのデバイスへアドレス・データ(任意バイト数)を指定してコントロールテーブルへ書き込む点ではWRITEインストラクションと同じですが、その後ACTIONインストラクションが実行されない限りコントロールテーブルへ反映されません。IDは0~253の範囲と254が指定でき、254を指定した場合はステータスパケットが返りません。
なお、REG WRITEを受信したデバイスは、コントロールテーブル上のアイテムRegistered Instructionを1にし、ACTIONインストラクションを待機中である事を示します。

  • インストラクションパケットのParameter
    Param byte No.Description
    1開始アドレス
    2DATA[0]
    3DATA[1]
    4DATA[2]
    ......
    N+1DATA[N-1]

  • ステータスパケットのParameter
    なし

例)
INST:AX-12A想定。ID=1に対しパラメータにAddress=30(0x1E GoalPosition), Data=200(0x00C8 16bit幅)を指定してREG WRITEを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x05 ...Length
0x04 ...Instruction
0x1E ...開始アドレス
0xC8 0x00 ...DATAs
0x0F ...Checksum

STAT:ID=1のDynamixelが応答。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x02 ...Length
0x00 ...Error
0xFC ...Checksum

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ACTION anchor.png

REG WRITEインストラクションで待機中のデバイスのコントロールテーブルを更新します。IDは0~253の範囲と254が指定でき、254を指定した場合はステータスパケットが返りません。
ACTIONを受け取ったデバイスはRegistered Instructionが1であれば0になりますが、0であったデバイスはエラーを返します。

  • インストラクションパケットのParameter
    なし
  • ステータスパケットのParameter
    なし

例)
INST:ID=1に対しACTIONを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x03 ...Length
0x05 ...Instruction
0xF6 ...Checksum

STAT:Registered Instructionが1であった場合の正常時の返信。

0xFF 0xFF ...Header
0x01 ...ID
0x02 ...Length
0x00 ...Error
0xFC...Checksum

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RESET anchor.png

特定IDのデバイスを出荷時の状態にします。IDは0~253の範囲と254が指定でき、254を指定した場合はステータスパケットが返りません。

  • インストラクションパケットのParameter
    なし
  • ステータスパケットのParameter
    なし

例)
INST:ID=0にRESETを発行。

0xFF 0xFF ...Header
0x00 ...ID
0x02 ...Length
0x06 ...Instruction
0xF7 ...Checksum

STAT:正常時の返信

0xFF 0xFF ...Header
0x00 ...ID
0x02 ...Length
0x00 ...Error
0xFD

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SYNC WRITE anchor.png

Parameterに共通のアドレス・共通のバイトサイズ(16bit幅)・複数のIDと各データを指定した1回のインストラクションパケットで、複数のデバイスのコントロールテーブルへ書き込みます。
インストラクションパケットのIDは254固定、パラメータ内のIDは重複しない0~253の範囲をとります。

  • インストラクションパケットのParameter
    Param byte No.Description
    1開始アドレス
    2バイトサイズ(N) (1以上)
    31stデバイスID (0~253)
    4DATAa[0]
    5DATAa[1]
    ......
    N+3DATAa[N-1]
    N+42ndデバイスID (0~253)
    N+5DATAb[0]
    N+6DATAb[1]
    ......
    2*N+4DATAb[N-1]
    2*N+53rdデバイスID (0~253)
    2*N+6DATAc[0]
    2*N+7DATAc[1]
    ......
    3*N+5DATAc[N-1]
    .........

    例)
    INST:AX-12A想定。ID=0へGoalPositionを16(0x0010),GoalSpeedを336(0x0150)、ID=1へGoalPositionを544(0x0220),GoalSpeedを864(0x0360)、ID=2へGoalPositionを48(0x0030),GoalSpeedを368(0x0170)、ID=3へGoalPositionを544(0x0220),GoalSpeedを896(0x0380)を指定してSYNC WRITEを発行。

    0xFF 0xFF ...Header
    0xFE ...ID(254固定)
    0x18 ...Length
    0x83 ...Instruction
    0x1E ...開始アドレス
    0x04 ...バイトサイズ
    0x00 0x10 0x00 0x50 0x01 ...1st ID, DATAs
    0x01 0x20 0x02 0x60 0x03 ...2nd ID, DATAs
    0x02 0x30 0x00 0x70 0x01 ...3rd ID, DATAs
    0x03 0x20 0x02 0x80 0x03 ...4th ID, DATAs
    0x12 ...Checksum

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コントロールテーブル(1.0) anchor.png

※プロトコルV2対応ファームウェアのコントロールテーブルは以下と異なります。その場合はこちらを参照してください。

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アイテム一覧 anchor.png

AddressItemAccessReset ValueRange
0Model NumberR-uint16
1
2Version of FirmwareR-uint8
3IDR/W (NVM)1uint8
0~253
4BaudrateR/W (NVM)34
(MX-12Wのみ1)
uint8
0~254
5Return Delay TimeR/W (NVM)250uint8
0~254
6CW Angle LimitR/W (NVM)0uint16
0~4095
7
8CCW Angle LimitR/W (NVM)4095uint16
0~4095
9
10Drive ModeR/W (NVM)0uint8
0~3
11Highest Limit TemperatureR/W (NVM)80uint8
10~99
12Lowest Limit VoltageR/W (NVM)60uint8
50~250
13Highest Limit VoltageR/W (NVM)160uint8
50~250
14Max TorqueR/W (NVM)1023uint16
0~1023
15
16Status Return LevelR/W (NVM)2uint8
0~2
17Alarm LEDR/W (NVM)36uint8
0~127
18Alarm ShutdwonR/W (NVM)36uint8
0~127
19(reserve)R-uint8
20Multi Turn OffsetR0int16
-24576~24576
21
22Resolution DividerR1uint8
1~4
23(reserve)R-uint8
24Torque EnableR/W (NVM)0uint8
0~1
25LEDR/W (NVM)0uint8
0~1
26D GainR/W0
(MX-12Wのみ8)
uint8
0~254
27I GainR/W0uint8
0~254
28P GainR/W32
(MX-12Wのみ8)
uint8
1~254
29(reserve)R-uint8
30Goal PositionR/W[Addr36]valueuint16/int16
0~4095/-28672~28672
31
32Moving SpeedR/W0uint16
-1023~1023
33
34Torque LimitR/W[Addr14]valueuint16
0~1023
35
36Present PositionR?uint16
37
38Present SpeedR?uint16
39
40Present LoadR?uint16
41
42Present VoltageR?uint8
43Present TemperatureR?uint8
44Registered InstructionR/W0uint8
0~1
45(reserve)R-uint8
46MovingR0uint8
47LockR/W0uint8
0~1
48PunchR/W32uint16
0~1023
49
50
~
67
(reserve)R-uint8
68CurrentR?uint16
0~4095
69
70Torque Control Mode EnableR/W0uint8
0~1
71Goal TorqueR/W0uint16
0~2047
72
73Goal AccelerationR/W0uint8
0~254
  • データ幅が16bitないし32bitのアイテムはリトルエンディアン(データの下位バイトから順に格納)。
  • Accessに(NVM)とあるアイテムは不揮発メモリとなっており、電源を切っても値が保持される。また頻繁な書き換えは想定されていないため、書き換えは必要最低限にとどめること。
  • Accessに(NVM)とあるアイテムとIndirect Addressを変更する場合は、Torque Enalbeが0でなくてはならない。
  • (reserve)はシステムで予約され、読み出した値に有効性はない。また、書き込みを行ってはならない。
  • Default Valueは出荷時ないしファクトリーリセットを行った際の値。又、ファームウェアのバージョンによって値が変更される場合がある。
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各アイテムの詳細 anchor.png

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0~1:Model Number anchor.png

モデルナンバーです。各モデルには以下の固有値が割り当てられます。

Model NameValue
MX-12W0x0168
MX-280x001D
MX-640x0136
MX-1060x0140
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2:Version of Firmware anchor.png

ファームウェアのバージョンです。

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3: ID anchor.png

各Dynamixelを特定するための固有の値で0~253の範囲で設定します。同一ネットワーク中のDynamixelには各々異なるIDが要求されます。

254はBroadcast IDとし、全てのDynamixelへパケットを送信する際に使用します。

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4:Baudrate anchor.png

通信速度を決める分周値で、通信速度は次式で導かれます。
Baudrate[bps]=2000000 / (value + 1)

主なBaudrate

valueActual Baudrate[bps]Specified Baudrate[bps]Error[%]
11000000.010000000.000
3500000.05000000.000
4400000.04000000.000
7250000.02500000.000
9200000.02000000.000
16117647.1115200-2.124
3457142.9576000.794
10319230.819200-0.160
2079615.49600-0.160

※ホストとのボーレートの誤差は±2%以下が要求されます。

なお、MXシリーズのみ以下の値の時にイリガルなボーレートが割り当てられていますので注意が必要です。

valueBaudrate[BPS]
2502250000.0
2512500000.0
2523000000.0
2533500000.0※
2544000000.0※

※MX-64,MX-106のみ

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5:Return Delay Time anchor.png

インストラクションパケットが送られた後、ステータスパケットを返すまでの待ち時間を設定します。
単位は2[usec]です。

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6~7:CW Angle Limit anchor.png

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8~9:CCW Angle Limit anchor.png

Jointモード時のDynamixelの動作角度範囲を設定します。Goal Positionは以下の範囲にある必要があります。
CW Angle Limit <= Goal Position <= CCW Angle Limit
Goal Positionが動作角のリミットを越えると、Angle Limit Errorが起こります。

なお、設定値に応じてDynamixelの動作モードが変わります。

  • CW Angle Limit < CCW Angle Limit時
    Jointモードとなり、出荷時の位置決め制御となります。
  • CW Angle Limit = CCW Angle Limit = 0
    Wheelモードになります。
  • CW Angle Limit = CCW Angle Limit = 4095
    Multi Turnモードになります。
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10:Drive Mode anchor.png

※MX-106のみ
デュアルモードにおけるマスタ/スレーブ、及び回転方向を設定します。

Bit機能設定
7~2--
1マスター/スレーブ選択0:マスタ, 1:スレーブ
0回転方向選0:順方向, 1:逆方向
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マスター/スレーブ選択ビット anchor.png

スレーブに設定されたDynamixelは、マスターに設定されたDynamixelと同期化用ケーブルで接続すると、マスタに設定されたDynamixelと同期したポジションに自動的に動作します。 1つの関節に対し2つのDynamixelを使用する事で、トルクアップが期待できます。

同期化ケーブルの接続によりスレーブの回転方向が変わり、黒い線を並列に接続した場合は順方向に、クロスして接続した場合は逆方向に回転します。

dual.png
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回転方向選 anchor.png

0の場合は0~360°の範囲を4095~0のGoal Position、1の場合は0~360°の範囲を0~4095 のGoal Positionで位置決め制御を行います。

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11:Highest Limit Temperature anchor.png

Dynamixelの動作温度の上限です。Dynamixelの内部温度がこの値より高くなるとOverheating Errorが起こります。値は℃です。

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12:Lowest Limit Voltage anchor.png

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13:Highest Limit Voltage anchor.png

Dynamixelの動作電圧の上限と下限です。現在の電圧(Address42)が指定した範囲から出ると、Input Voltage Errorが起こります。値は実際の電圧の10倍です。例えばAddress12が80なら、電圧の下限は8Vに設定されます。

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14~15:Max Torque anchor.png

Dynamixelの最大トルク出力です。この値が0に設定されるとDynamixelはトルクがかかっていないFree Runモードになります。EEPROM(Address14, 15)とRAM(Address34, 35)の2つに最大トルクが定義されます。電源を入れるとEEPROMの最大トルク値がRAMの最大トルク値にコピーされます。DynamixelのトルクはRAM(Address34, 35)の値によって制限されます。

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16:Status Return Level anchor.png

Dynamixelが返すステータスパケットの措置を設定します。

Value処理
0PINGインストラクションパケットのみに応答
1PING及びREAD_DATAインストラクションパケットのみに応答する
2全てのインストラクションパケットに応答する
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17:Alarm LED anchor.png

対応するBitが1に設定されると、その要因発生時にステータスLEDが点滅します。要因が解消するとLEDは2秒後に消灯します。

Bit要因
7-
6Instruction Error
5Overload Error
4Checksum Error
3Range Error
2Overheating Error
1Angle Error
0Input Voltage Error
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18:Alarm Shutdown anchor.png

対応するBitが1に設定されると、その要因発生時にDynamixelのTorque Limit(Address34~35)を0にします。復帰する際はTorque Limit(Address34~35)を再設定する必要があります。

Bit要因
7-
6Instruction Error
5Overload Error
4Checksum Error
3Range Error
2Overheating Error
1Angle Error
0Input Voltage Error
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20~21:Multi Turn Offset anchor.png

Multi Turnモード時のオフセット位置を調整します。
この値が真の位置フィードバックに加算され、Present Positionに現れます。

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22:Resolution divider anchor.png

位置の分解能を設定します。
真の位置フィードバック値を本値で乗じた値がPresent Positionに現れます。

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24:Torque Enable anchor.png

最初に電源を入れるとDynamixelはTorque Free Run(ゼロトルク)になります。Address24に1を設定するかゴールポジションが設定されるとトルクが有効になります。

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25:LED anchor.png

1が設定されるとLEDが点灯し、0が設定されると消灯します。

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26:D Gain anchor.png

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27:I Gain anchor.png

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28:P Gain anchor.png

MXシリーズはPID制御を行います。P Gainは比例、I Gainは積分、D Gainは微分ゲインで、いずれも値の範囲は0〜254です。

pidcontrol_.png

Kp=(P Gain)/8
Ki=(I Gain)*1000/2048
Kd=(D Gain)*4/1000

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30~31:Goal Position anchor.png

Dynamixelの出力角の位置を設定します。0(0x000)~4095(0xfff)の設定値に対し、出力軸は0°~360°の範囲で動作します。

mx_angle.png

Multi Turnモード時はそのモードに従います。

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32~33:Moving Speed anchor.png

出力軸がGoal Positionへ動く時の速度で、単位は約0.114rpmです。
0に設定すると速度制御を無視し、モータの最大速度で運転します。
1023に設定すると約117.07rpmで運転します。

Wheelモード時は10bit目が回転方向を意味します。

Bit15~11Bit10Bit9~0
0Turn DirectionSpeed

Sing = 0 : CCW, 1 : CW

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34~35:Torque Limit anchor.png

最大出力の上限値です。単位は最大出力に対する割合です。Max Torqueが512なら最大出力対比約50%、1023なら100%が出力の上限となります。 電源を入れるとMax Torqueの値を初期値として使用します。

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36~37:Present Position anchor.png

出力軸の現在の角度です。Goal Positionと同様0(0x000)~4095(0xfff)の値に対し、0°~360°を表します。

Wheelモードでは総回転角度を表します。

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38~39:Present Speed anchor.png

出力軸の現在の角速度です。 ビット10は回転方向を表します。

Bit15~11Bit10Bit9~0
0Turn DirectionSpeed

Trun Direction = 0 : CCW, Trun Direction = 1 : CW

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40~41:Present Load anchor.png

操作するDynamixelの負荷の大きさです。10bit目が負荷の向きを表します。

Bit15~11Bit10Bit9~0
0Load DirectionLoad

Load Direction = 0 : CCW Load, Load Direction = 1 : CW Load

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42:Present Voltage anchor.png

現在のDynamixelに供給されている電圧です。値は実際の電圧の10倍です。例えば、10Vは100(0x64)と表します。

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43:Present Temperature anchor.png

Dynamixelの内部温度(℃)です。

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44:Registered Instruction anchor.png

REG_WRITEコマンドでインストラクションが格納されたとき1が設定され、ACTIONコマンドによって格納されたインストラクションが完了したら0が設定されます。

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46:Moving anchor.png

Goal Positionが更新され、Dynamixelが目標位置へ移動している間に1となります。

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47:Lock anchor.png

1が設定されるとAddress24からAddress35以外のエリアが書き換え不能となります。ロックを解除する方法は、電源を切る以外にありません。

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48~49:Punch anchor.png

操作時にモータに供給される最小の電流です。初期値は0x20に設定されていて、最大値は0x3ffです。

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68~69:Current anchor.png

現在の電流値です。 単位は4.5mAです。

値が2048より大きい場合は+方向に、2048より小さい場合は-方向に電流が流れている事を意味します。

mx_current.jpg
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70:Torque Control Mode Enable anchor.png

※MX-64及びMX-106のみ
0が設定されるとトルク制御モードが停止し位置決め制御ないしエンドレスターンが使用できます。
1が設定されるとトルク制御モードが開始され、位置決め制御ないしエンドレスターンが使用できなくなります。
トルク制御モードは位置及び速度制御を行わずにGoal Torqueで指示された値でのみ運転します。

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71~72:Goal Torque anchor.png

※MX-64及びMX-106のみ
トルク制御モード時のトルクを指定します。単位は4.5mAです。
0~1023の範囲でCCW方向、1024~2047の範囲でCW方向にトルクを指示します。なお、Torque Limit以上の値は出力されません。

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73:Goal Acceleration anchor.png

目標加速度で、単位は 8.583 deg/sec^2 です。Goal Positionが更新された際のメカニカルなショックを抑止する場合に設定します。
0に設定すると加速度制御を行いません。また、加速度制御を行う場合は、Goal Speedを0以外の値に設定する必要があります。

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Wheelモード anchor.png

Address 6(0x06)~9(0x09)のCW Angle LimitとCCW Angle Limitを0に設定するとWheelモードになります。車輪として使用する際にこのモードに設定します。

Moving Speedの設定

Bit15~11Bit10Bit9~0
0Turn DirectionSpeed Value

Trun Direction = 0 : CCW, Trun Direction = 1 : CW

Present Positionは車輪の総回転角度を表します。 値はCCW方向に回転すると減少、CW方向に回転すると増加し、積算されます。値が0を下回ると65535になり、65535を超えると0になります。

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Multi Turnモード anchor.png

Address 6(0x06)~9(0x09)のCW Angle LimitとCCW Angle Limitを4095に設定するとMulti Turnモードになります。通常の位置決め制御時の範囲である-180°~180°を超えて、-2520°~2520°の位置決め制御を行う際にこのモードに設定します。

Goal Positionの設定

Bit15~0
Gola Position -28672~28672 (符号付16bit整数)

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最終更新: 2017-08-17 (木) 14:13:35 (JST) (2406d)