2: 2009-06-24 (水) 10:51:52 sho | 現: 2015-11-18 (水) 16:27:56 takaboo | ||
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Line 1: | Line 1: | ||
- | TITLE:BTC068 ATmega128マイコンボードマニュアル | + | TITLE:ATmega128マイコンボードマニュアル |
+ | #norelated | ||
+ | #contents | ||
+ | [[ショップページへ>http://www.besttechnology.co.jp/modules/onlineshop/index.php?fct=photo&p=15]] | ||
**概要 [#s1de0442] | **概要 [#s1de0442] | ||
Atmel社製ATmega128を搭載したマイコンボードです。 | Atmel社製ATmega128を搭載したマイコンボードです。 | ||
Line 5: | Line 9: | ||
**基本仕様 [#SPEC] | **基本仕様 [#SPEC] | ||
|商品番号 |BTC068 | | |商品番号 |BTC068 | | ||
- | |PCBリビジョン |E019C (2層) | | + | |PCBリビジョン |E019B2 (2層) | |
- | |CPU |[[Atmel ATmega128:http://www.atmel.com/dyn/products/product_card.asp?part_id=2018]] | | + | |CPU |[[Atmel ATmega128:http://www.atmel.com/ja/jp/devices/ATMEGA128.aspx]] | |
|クロック |システムクロック 16MHz | | |クロック |システムクロック 16MHz | | ||
|動作温度 |0~+70℃ | | |動作温度 |0~+70℃ | | ||
Line 18: | Line 22: | ||
***外観 [#mf44ecda] | ***外観 [#mf44ecda] | ||
| top | bottom | | | top | bottom | | ||
- | | #ref(ATmega128_TOP.png,50%) | #ref(ATmega128_BOTTOM.png,50%) | | + | | #ref(ATmega128_TOP.png,30%) | #ref(ATmega128_BOTTOM.png,30%) | |
***回路図 [#o297fb19] | ***回路図 [#o297fb19] | ||
- | #ref(E019C.pdf) | + | #ref(E019B2.pdf) |
-ロットによりSW1は未実装(今後は未実装を標準とする) | -ロットによりSW1は未実装(今後は未実装を標準とする) | ||
Line 74: | Line 78: | ||
****CN3 [#n5d68cfb] | ****CN3 [#n5d68cfb] | ||
- | -RS232C通信ケーブル接続用 | + | -2mmピッチ 3ピン ヒロセ電機 A4B-03PA-2DSA(71) |
+ | -推奨圧着ソケット:ヒロセ電機 A4B-03S-2C | ||
+ | -PE0(RXD0)とPE1(TXD0)端子をRS232Cレベルに変換 | ||
-JP1にてRS232C回路とATmega128のPD0/RXD端子を接続及び切断可能(デフォルトで半田ジャンパ済) | -JP1にてRS232C回路とATmega128のPD0/RXD端子を接続及び切断可能(デフォルトで半田ジャンパ済) | ||
| No. | 端子名 | I/O | | | No. | 端子名 | I/O | | ||
Line 85: | Line 91: | ||
-オープン:レシーバディスエーブル, ショート:レシーバイネーブル | -オープン:レシーバディスエーブル, ショート:レシーバイネーブル | ||
-出荷時ショート | -出荷時ショート | ||
+ | |||
+ | ※ジャンパのランド間にある配線パターンにて接続されているため、オープン状態にするにはパターンをカッター等をカットして使用の事 | ||
+ | |||
****JP2 [#z98ae993] | ****JP2 [#z98ae993] | ||
- | -外部SRAM機能のイネーブル制御(マイコンのPG1端子に接続) | + | -外部SRAM機能のイネーブル制御(マイコンのPC7端子に接続) |
-オープン:外部SRAMディスエーブル, ショート:外部SRAMイネーブル | -オープン:外部SRAMディスエーブル, ショート:外部SRAMイネーブル | ||
- | -出荷時オープン | + | -出荷時ショート |
+ | |||
+ | ※ジャンパのランド間にある配線パターンにて接続されているため、オープン状態にするにはパターンをカッター等をカットして使用の事 | ||
****JP3 [#gb1f3458] | ****JP3 [#gb1f3458] | ||
Line 94: | Line 105: | ||
-オープン:モニタLEDディスエーブル, ショート:モニタLEDイネーブル | -オープン:モニタLEDディスエーブル, ショート:モニタLEDイネーブル | ||
-出荷時ショート | -出荷時ショート | ||
+ | |||
+ | ※ジャンパのランド間にある配線パターンにて接続されているため、オープン状態にするにはパターンをカッター等をカットして使用の事 | ||
****D1(LED) [#nabe0994] | ****D1(LED) [#nabe0994] | ||
- | -マイコンボードに電源を印可すると点灯 | + | -マイコンボードに電源を印加すると点灯 |
****D2(LED) [#o92e9aef] | ****D2(LED) [#o92e9aef] | ||
-PB7端子にシンク接続 | -PB7端子にシンク接続 | ||
Line 104: | Line 118: | ||
-WRITEとあるシルク側に切り替えることでマイコンのPG4(TOSC1)端子とGNDを短絡 | -WRITEとあるシルク側に切り替えることでマイコンのPG4(TOSC1)端子とGNDを短絡 | ||
-[[ブートローダV1.2>AVR Bootloader]]以降から本スイッチによるモード切り替えを取り止め | -[[ブートローダV1.2>AVR Bootloader]]以降から本スイッチによるモード切り替えを取り止め | ||
+ | -以後未実装に移行 | ||
****PB1(プッシュボタン) [#bf3cf117] | ****PB1(プッシュボタン) [#bf3cf117] | ||
Line 146: | Line 161: | ||
~ソースプログラムを編集するためのテキストエディタとその他のツールを起動するためのランチャ機能を有する。 | ~ソースプログラムを編集するためのテキストエディタとその他のツールを起動するためのランチャ機能を有する。 | ||
-''[[SIMPLE TERM>GCC Developer Lite#STERM]]'' | -''[[SIMPLE TERM>GCC Developer Lite#STERM]]'' | ||
- | ~汎用シリアルターミナル。簡易的なTLENETクライアントとしても機能する。~ | + | ~汎用シリアルターミナル。簡易的なTELNETクライアントとしても機能する。~ |
USB等で提供されるCOMポートの動的な検出と、COMポートを使用する弊社ツールとの排他制御機能を持つ。 | USB等で提供されるCOMポートの動的な検出と、COMポートを使用する弊社ツールとの排他制御機能を持つ。 | ||
-''AVRGCC'' | -''AVRGCC'' | ||
Line 167: | Line 182: | ||
ビルドが成功すると、STERM.exe(SIMPLE TERM)の起動を促される。 | ビルドが成功すると、STERM.exe(SIMPLE TERM)の起動を促される。 | ||
- | ****ブートローダ [#e05be651] | + | ****SIMPLE TERMとブートローダ [#e05be651] |
マイコンのフラッシュROMには出荷時に弊社オリジナルの[[ブートローダ>AVR Bootloader]]が書き込まれています。~ | マイコンのフラッシュROMには出荷時に弊社オリジナルの[[ブートローダ>AVR Bootloader]]が書き込まれています。~ | ||
- | 本ブートローダはISPやJTAGといったI/Fを使用せずとも、COMポートを使用してマイコンのプログラム書き換えや操作を行う事が出来ます。 | + | 本ブートローダはISPやJTAGといったI/Fを使用せずとも、COMポートを使用してマイコンのプログラム書き換えや操作を行う事が出来ます。転送方法などの詳細は[[こちら>AVR Bootloader]]。~ |
- | 転送方法などの詳細は[[こちら>AVR Bootloader]]。~ | + | ブートローダを使用して動作するプログラムが構成できる設定リストは以下の通りで、これ以外の設定リストで構成されたプログラムをブートローダで転送しても正常動作しません。~ |
- | ブートローダを使用して動作するプログラムが構成できる設定リストは以下の通りです。 | + | |
-ATmega128 | -ATmega128 | ||
-ATmega128(need ExtRAM) | -ATmega128(need ExtRAM) | ||
- | これ以外の設定リストで構成されたプログラムをブートローダで転送しても正常動作しません。~ | + | マイコンボードは出荷時にUART0をコンソールとして構成されたブートローダが書き込まれており、PCとマイコンボードをRS232Cケーブルで接続する必要があります。 SIMPLE TERMから該当するCOMポートを選択(COMポート番号はPCの環境によって適宜選択)しオープンするとブートローダの各種コマンドが使用可能となります。その他の設定は以下の通りです。 |
- | 転送に使用できるPCのソフトウェアはSTERM.exe(SIMPLE TERM)のみとなります。 | + | |
+ | Baudrate:115200 | ||
+ | Databits:8 | ||
+ | Stopbits:1 | ||
+ | Parity:Non | ||
+ | Flow Control:Non | ||
+ | Protocol:Xmodem | ||
+ | |||
+ | #ref(AVR_BL_COM.png,100%) | ||
+ | 既にユーザプログラムが書き込まれているマイコンボードは、電源を投入するとユーザプログラムが即時実行されます。ユーザプログラムが書き込まれたマイコンでブートローダのコマンドモードを使用するには以下の手順を踏みます。 | ||
+ | |||
+ | +SIMPLE TERMのターミナルウィンドウ上で'!'(「SHIFT」+「1」)キーを押しっぱなしにする。 | ||
+ | +マイコンボードをリセットする。 | ||
+ | +ブートローダのメッセージが表示された後、'!'キーを離すとコマンドモードに遷移する。 | ||
+ | ---- | ||
+ | 先の[[設定リスト>#ra426846]]でソースプログラムをコンパイルし成功するとSTERM.exe(SIMPLE TERM)の起動を促されます。「OK」を押してSIMPLE TERMを起動すると、特殊な設定が追加されてSIMPLE TERMが起動します。 | ||
+ | |||
+ | -既にSIMPLE TERMが実行中であれば2重に起動しない。 | ||
+ | -コンパイル済み.binファイルの情報が渡る(ステータスバーにて確認可)。 | ||
+ | -ユーザプログラムを転送する際の手順を記述したスクリプトファイルが使用できる様になる。 | ||
+ | |||
+ | #ref(sterm_script.png,100%) | ||
+ | |||
+ | 「スクリプト実行[STERM ATMEGA]」をクリックした後10秒以内にマイコンボードをリーブートすると、コマンドモードへの遷移や転送するファイルの選択を手動で行う事無く転送にかかる処理が全て自動的に行われます。 | ||
+ | |||
+ | #ref(sterm_script2.png,100%) | ||
+ | |||
+ | 本機能により、手動で間違ったファイルを選択して転送してしまったり、ブートローダがコマンドモードでない状態で転送をしてしまうといったミスを軽減する事ができます。 | ||
***ATmega128用ライブラリ [#h96777bd] | ***ATmega128用ライブラリ [#h96777bd] | ||
Line 197: | Line 238: | ||
**サンプルプログラム [#j8d0f0c6] | **サンプルプログラム [#j8d0f0c6] | ||
+ | [[http://www.besttechnology.co.jp/download/ATMEGA128SMPL.ZIP]] |