18: 2010-01-15 (金) 13:51:42 sho | 現: 2011-02-02 (水) 19:27:26 eid7gud | ||
---|---|---|---|
Line 1: | Line 1: | ||
+ | TITLE:FDIII-HC Starter Kit Guide Chapter1.1 | ||
*基礎知識 [#q609a0a5] | *基礎知識 [#q609a0a5] | ||
本キットを使用するに当たって必要最小限の基礎知識を紹介します。 | 本キットを使用するに当たって必要最小限の基礎知識を紹介します。 | ||
Line 20: | Line 21: | ||
****Dynamixel AX-S1 [#b34b99ad] | ****Dynamixel AX-S1 [#b34b99ad] | ||
#ref(AX-S1.png,100%) | #ref(AX-S1.png,100%) | ||
- | 3方向に備わった赤外線センサによる輝度計測、マイクによる音量測定やクラップ音カウント、ブザーによるメロディ演奏、赤外線通信などを搭載したセンサユニットです。~ | + | 写真の3つの矢印方向に備わった赤外LEDとフォトトランジスタによる反射光量計測、フォトトランジスタのみによる赤外線輝度計測、マイクによる音量測定やクラップ音カウント、ブザーによるメロディ演奏、赤外線通信などを搭載したセンサユニットです。~ |
こちらもAX-12+同様に内蔵されたマイクロコンピュータによって自動的に計測処理が行われるようになっています。~ | こちらもAX-12+同様に内蔵されたマイクロコンピュータによって自動的に計測処理が行われるようになっています。~ | ||
なお、形状がAX-12+と酷似していますが、モータを内蔵してないのでホーンは回転しません。 | なお、形状がAX-12+と酷似していますが、モータを内蔵してないのでホーンは回転しません。 | ||
Line 28: | Line 29: | ||
****フレーム [#p73d2ce1] | ****フレーム [#p73d2ce1] | ||
#ref(Fream.png,50%) | #ref(Fream.png,50%) | ||
- | AX-12+およびAX-S1の形状に合わせたプラスチック製の機構パーツです。2種類のフレームをうまく組み合わせることで、様々な形状を作ることができます。 | + | AX-12+およびAX-S1の形状に合わせたプラスチック製の機構パーツです。2種類のフレームを組み合わせることで、様々な形状を作ることができます。 |
****Dynamixelケーブル(3線) [#mf010e2e] | ****Dynamixelケーブル(3線) [#mf010e2e] | ||
#ref(cable.png,50%) | #ref(cable.png,50%) | ||
FDIII-HCとAX-12+ないしAX-S1同士を接続するためのケーブルで、3本の線で一組となっています。両端にはコネクタが装備されています。~ | FDIII-HCとAX-12+ないしAX-S1同士を接続するためのケーブルで、3本の線で一組となっています。両端にはコネクタが装備されています。~ | ||
- | Dynamixel RXシリーズ用の4本線のケーブルも存在します。~ | ||
このケーブルにはコミュニケーションを行うための信号や電源といった電気信号がつながり、人に例えると神経と血管といった重要な役割を果たします。 | このケーブルにはコミュニケーションを行うための信号や電源といった電気信号がつながり、人に例えると神経と血管といった重要な役割を果たします。 | ||
Line 39: | Line 39: | ||
#ref(ACadapter.png,50%) | #ref(ACadapter.png,50%) | ||
本製品を動かすための電源は、家庭用のコンセントから必要な電力を取り出すACアダプタを使用します。~ | 本製品を動かすための電源は、家庭用のコンセントから必要な電力を取り出すACアダプタを使用します。~ | ||
- | また、ACアダプタのプラグ形状が接続先のFDIII-HCのジャックと異なるため、形状の変換を目的とした電源延長ケーブルも用意しています。 | + | また、ACアダプタのプラグ形状が電源の供給先であるFDIII-HCのジャックと異なるため、形状の変換を目的とした電源延長ケーブルも用意しています。 |
**Dynamixelシリーズについて [#v8001e96] | **Dynamixelシリーズについて [#v8001e96] | ||
- | ****デイジーチェーン接続 [#bff7151b] | + | ****マルチドロップ接続 [#bff7151b] |
+ | Dynamixelシリーズは1つのネットワークに対してマルチドロップ(芋づる式)接続する方式を採用しています。~ | ||
+ | 実際の配線イメージは以下の図の様になります。 | ||
#ref(Dynamixel.png,80%) | #ref(Dynamixel.png,80%) | ||
- | Dynamixelシリーズはデイジーチェーン(数珠つなぎ)で接続することができるので配線が楽です。 | ||
****ID [#eaba0d72] | ****ID [#eaba0d72] | ||
Line 58: | Line 59: | ||
**ブートローダ [#r867583a] | **ブートローダ [#r867583a] | ||
- | ブートローダはFDIII-HCに予め内蔵された装置を操作するための専用プログラムです。これによって簡単にユーザが作ったプログラムを書き込むことができます。 | + | [[ブートローダ>BTE083 FDIII-HC#g271227d]]はFDIII-HC内のマイコンに備わっているプログラムで、FDIII-HCに内蔵される機能にアクセスする手段を提供します。ここでは自作したプログラムをFDIII-HCへ転送する際に操作する事が主になります。 |
- | 手順は下記図のようになります。 | + | ブートローダでの大まかな操作手順は下記のようになりますが、具体的な操作方法は追って説明します。 |
#ref(bootloder1.png,100%) | #ref(bootloder1.png,100%) | ||
- | ブートローダのコマンドモードに入り、プログラムを書き込み、プログラムを実行します。プログラムが思った通りに動作しなければ、再びブートローダのコマンドモードに入り、修正したプログラムを書き込み、実行という手順を繰り返します。 | ||
- | |||
- | ブートローダについて詳しくは[[こちら>BTE083 FDIII-HC#g271227d]]をご覧下さい。 | ||
**AX-12+コントロールテーブル [#xa86a787] | **AX-12+コントロールテーブル [#xa86a787] | ||
- | AX-12+のホーンの位置指令値や現在位置値などの各パラメータ(機器の動作を設定する値、又は機器がセンサ等から取得した値)は、アドレス(各パラメータを番号で表したもの)で表現されます。~ | + | ここではコントロールテーブルのうち、使用する主なアイテムだけを抜粋して紹介します。~ |
- | ここでは本稿で使用する主なパラメータだけを紹介します。~ | + | 詳しくは[[Dynamixelコントロールテーブル(DX,RX,AXシリーズ用)]]を参照して下さい。~ |
- | 詳しくは[[Dynamixelコントロールテーブル]]を参照して下さい。~ | + | |
- | 各アドレスは1バイトのデータです(バイトについては[[Chapter1.4のビット・バイト>FDIII-HC Starter Kit Guide Chapter1.4]]をご覧下さい)。2バイトで1つのデータを表しているものもあります。 | + | | アドレス | アイテム | |
- | | アドレス |内容| | + | |
| 30 |ゴールポジション(L) | | | 30 |ゴールポジション(L) | | ||
| 31 |ゴールポジション(H) | | | 31 |ゴールポジション(H) | | ||
Line 88: | Line 85: | ||
**AX-S1コントロールテーブル [#u70f1fa1] | **AX-S1コントロールテーブル [#u70f1fa1] | ||
- | AX-S1のセンサの値やブザーの設定値は、アドレスで表現されます。~ | + | ここではコントロールテーブルのうち、使用する主なアイテムだけを抜粋して紹介します。~ |
- | + | ||
- | ここでは本稿で使用する主なパラメータだけを紹介します。~ | + | |
詳しくは[[AX-S1コントロールテーブル]]を参照して下さい。~ | 詳しくは[[AX-S1コントロールテーブル]]を参照して下さい。~ | ||
- | 各アドレスは1バイトのデータです(バイトについては[[Chapter1.4のビット・バイト>FDIII-HC Starter Kit Guide Chapter1.4]]をご覧下さい)。 | + | | アドレス | アイテム | |
- | | アドレス |内容| | + | | 26 |左側赤外線反射センサ | |
- | | 26 |左側距離センサ | | + | | 27 |正面赤外線反射センサ | |
- | | 27 |正面距離センサ | | + | | 28 |右側赤外線反射センサ | |
- | | 28 |右側距離センサ | | + | | 29 |左側赤外線輝度センサ | |
- | | 29 |左側輝度センサ | | + | | 30 |正面赤外線輝度センサ | |
- | | 30 |正面輝度センサ | | + | | 31 |右側赤外線輝度センサ | |
- | | 31 |右側輝度センサ | | + | |
| 35 |音量測定値 | | | 35 |音量測定値 | | ||
| 36 |音量最大保持値 | | | 36 |音量最大保持値 | |