技術サポート宛に問い合わせがあった内容のうち、解決の見込みが無い内容を一部開示。
TTLモデルが通信できなくなる
シングルエンドI/F(TTL I/F)の端子は過電圧に対して脆弱である。
特段保護措置を行っておらず、当該端子が過電圧や過電流状態に置かれると100%故障する。
GNDラインが弱い場合も同様。
それに伴いホスト側のI/F類も故障する。
絶対最大定格が大きめの差動I/F(RS-485 I/F)モデルを強く推奨。
適用:全TTLシリーズ
コネクタの電流容量が足りない
コネクタが謳う定格電流を一切踏襲していないため、マルチドロップ接続した状態で負荷をかけ続けるとコネクタの端子温度が上昇する。
コネクタに限らず同梱されるーブルも容量不足になり得る。
DYNAMIXELのコネクタを中継したマルチドロップ接続を避け、ハブ等により分電させる事を推奨。
適用:全シリーズ
ケーブルがバラ線
ケーブルの長さが最大240mmと長くないためかバラ線で構成。
ケーブルを自作する場合は、長さによってシールド付やツイストケーブルを推奨。
適用:全シリーズ
定格トルクが規定されていない
連続トルクや定格トルクの記載が無い。
ある程度の数値は持っているようだが開示されることはない。
また最大トルクで運転するとまず間違いなく故障する。
適用:MX/XC/XL/XM/XD/XH
XC330シリーズが発熱し動作しない
搭載LDOの絶対最大定格を超えた場合に故障して発熱。
LEDが高速で点滅するような個体は絶対に電源を印加しないこと。
XC330-T288-Tの場合QC2322以降であれば対策済み。
リコールレベル。
適用:XC330
絶対最大定格電圧が仕様として規定されていない
XM/XD/XHシリーズは内蔵LDOの仕様で概ね判断できるが、特に負電圧には極端に弱い。
24Vモデルと同じ電源に誘導性負荷をつないでいる場合は注意が必要。
適用:全シリーズ
モータ温度の測定値が10degを下回らない
低温時のサーミスタの精度が悪い事を理由に、10deg未満の温度を10degに切り上げている。
適用:全シリーズ
過負荷による停止条件が明確になっていない
それにかかる設定もなく、過負荷と判断される要因の特定が不可能。
特段隠し立てする必要が無いのにもかかわらず開示しない。
適用:全シリーズ
保存温度範囲が規定されていない
保存温度が規定されていない。
それでも一般的な電子機器と同等以内と考えて差し支えは無い。
適用:全シリーズ
不定期に完全初期化がなされる
明確な条件は判然としないが、電源ONないしOFFの後に出荷時と同等の設定に戻る。容易にブートローダのコマンドモードに入れてしまうバージョンが適用されているモデルに発生している。
電源投入直後や解放直前はホストからパケットを送信しないような対処が必要。
適用:MX/XL430/XC430/XM/XH/XD
油漏れ
オイルシールがないためかグリスがリークする。
動作上は問題が無く拭けとの事。
適用:全シリーズ
現在位置を読み出すと1バイト余計なデータが付与されることがある
現在のプロトコルV2ではパケットのヘッダと同じ配列がデータ上に現れる場合は1バイトの余計なデータを付与する仕様となっているため。
黎明期のPROシリーズに適用されていたプロトコルにはそうような無用な処置はなかったが、Xシリーズが登場してから余計な仕様が追加された模様。
適用:全シリーズ
耐熱クラスが規定されていない
適用:全シリーズ
Yシリーズのコネクタが脱落する
RS-485 I/F用のコネクタはSMDタイプのため、多少の負荷をかけただけで脱落する。
リリース版においても改修されず。
適用:Yシリーズ
Yシリーズの電源コネクタが接触不良を起こす
電源コネクタはターミナルブロックになっているが、多少の抉りで接触不良が生じる。
リリース版においても改修されず。
適用:Yシリーズ
Yシリーズの発熱が大きい
無負荷状態で簡単な往復運動をさせる程度で本体の表面温度が60degを超える。
放熱処置は必須である。
適用:Yシリーズ