2: 2010-10-12 (火) 19:57:28 eid7gud ソース 現: 2010-11-05 (金) 19:44:13 eid7gud ソース
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PSD距離センサは、物体との距離を測定するセンサです。距離に応じた電圧(0.35~3.2V)を出力します。 PSD距離センサは、物体との距離を測定するセンサです。距離に応じた電圧(0.35~3.2V)を出力します。
-それに対しFDIII-HCは、Dynamixelプロトコルに則ったシリアル通信を行うことでDynamxielと通信を行っています。故に反射型フォトインタラプタをFDIII-HCに直接接続して運用することはできません。+それに対しFDIII-HCは、Dynamixelプロトコルに則ったシリアル通信を行うことでDynamixelと通信を行っています。故に反射型フォトインタラプタをFDIII-HCに直接接続して運用することはできません。
-そこで必要になるのがDynamixelConverterです。DynamixelConverterは、センサからのアナログ・デジタル信号を取り込み、FDIII-HCへDynamixelプロトコルに則ってその情報を渡す、云わば中継役です。+そこで必要になるのがMultifunction I/O moduleです。Multifunction I/O moduleは、センサからのアナログ・デジタル信号を取り込み、FDIII-HCへDynamixelプロトコルに則ってその情報を渡す、云わば中継役です。
-ここではDynamixelConverterを使って、PSD距離センサのアナログ信号をFDIII-HCへ取り込む方法を紹介します。+ここではMultifunction I/O moduleを使って、PSD距離センサのアナログ信号をFDIII-HCへ取り込む方法を紹介します。
**用意するもの [#uc8087ab] **用意するもの [#uc8087ab]
-[[FDIII-HC]] -[[FDIII-HC]]
--[[DynamixelConverter]]+-[[Multifunction I/O module]]
-[[PSD距離センサ]] -[[PSD距離センサ]]
-ケーブル -ケーブル
-ハンダごて、ハンダ -ハンダごて、ハンダ
 +-ユニバーサル基板
 +-ピンヘッダ
 +-[[3ピンコネクタ>http://www.besttechnology.co.jp/modules​/onlineshop/index.php?fct=photo&p=98]]
 +
 +ハンダが苦手という方はブレッドボードを使用しても良いでしょう。
 +
 +FDIII-HCの変わりに[[Dynamixelコンフィギュレータ]]を使用してパソコンと通信することも可能です。
**接続 [#od38be17] **接続 [#od38be17]
-***1個のPSD距離センサを接続する [#e0156c85] +下図の様に配線を行います。
-下図の様に、ケーブルをDynamixelConverterとPSD距離センサのそれぞれの端子にハンダ付けして接続します。後でセンサを取り外したり複数台のセンサを接続したりする場合は、変換基板やコネクタ等を用意して工夫しましょう。+
#ref(figure1.png) #ref(figure1.png)
-PSD距離センサのVCCにDynamxielConverterのCN2のPin1:VOUT(5V)を接続し、電源を供給します。+PSD距離センサのVCCにMultifunction I/O moduleのCN2のPin1:VOUT(5V)を接続し、電源を供給します。
-PSD距離センサのGNDとDynamxielConverterのCN2のPin10:GNDを接続します。+PSD距離センサのGNDとMultifunction I/O moduleのCN2のPin10:GNDを接続します。
-PSD距離センサのOUTとDynamxielConverterのCN2のPin2:P1を接続します。勿論P2~P8でも構いません。+PSD距離センサのOUTとMultifunction I/O moduleのCN2のPin2:PIO0を接続します。PIO1~PIO7でも構いません。
 +Multifunction I/O moduleのCN2には、VCCとGND端子が1つずつしかありません。複数台のセンサを接続したり、後でセンサを取り外したりする場合は、ユニバーサル基板とピンヘッダで変換基板を作り、ケーブルと3ピンコネクタでセンサを接続するか、ブレッドボードで配線するなどの工夫が必要です。
 +
 +''変換基板作成例''
#ref(figure2.png) #ref(figure2.png)
 +#ref(figure25.png)
-DynamixelケーブルでFDIII-HCとDynamixelConverterを接続します。+複数のPSD距離センサを接続する場合には注意するべき点があります。~ 
 +Multifunction I/O moduleのCN2のVOUTから供給できる電流は限られています。~ 
 +VOUTに接続する機器の消費電流が許容量をオーバーすると、Multifunction I/O module自体も同じ電源を使用しているため正常に動作しなくなります。 
 +Multifunction I/O moduleが度々リセットするような場合は、別途電源を用意しPSD距離センサに供給する必要があります。
-***複数のPSD距離センサを接続する [#af62cf20] 
-DynamxielConverterのCN2のVCCから供給できる電流は300mAです。~ +#ref(figure3.png)
-それに対し、PSD距離センサは最大消費電流50mAです。つまり6個接続すると最大300mAになります。よって電源を供給できる台数は、PSD距離センサなら最大6個までということになります。+
-7個以上接続したい場合は、別途電源を用意しPSD距離センサタに供給する必要があります。+DynamixelケーブルでFDIII-HCとMultifunction I/O moduleを接続します。
-#ref(figure3.png)+**PIO Configを変更する [#ea65bbe1]
-DynamxielConverterのCN2には、VCCやGND端子が1つしかありません。複数のPSD距離センサを接続する場合、1つの端子に何本ものケーブルをハンダ付けするのは危険です。~ +コントロールテーブルのPSD距離センサを接続した端子に対するPIO Configを3に設定します。
-変換基板やコネクタ等を用意し、接続数分の端子を用意するなど工夫をしましょう。~ +
-また、いつでも付け替えられるようにしておくとより便利です。+
-**Modeを変更する [#ea65bbe1]+PIO Configの設定は、運用時のプログラム内では設定しないことをお勧めします。 
 +PIO Configを含む電源を切っても保存されるEEPROMエリア(アドレス0~24)の書き換え回数には制限があるためです。
-Modeの設定は、運用時のプログラム内では設定しないことをお勧めします。 +制限といっても普通に使用していれば制限を越えることはまずありません。 
-Modeを含む電源を切っても保存されるEEPROMエリア(アドレス0~24)の書き換え回数には制限があるためです。+しかし誤ってプログラムのループの中で高速に書き換えを行ってしまった場合、あっと言う間に制限を越えてしまう危険性があります。
-制限といっても何十万回という数ですので、普通に使用していれば制限を越えることはありません。 +PIO0 Configを3にするプログラムを以下に示します。
-しかし誤ってプログラムのループの中で高速に書き換えを行ってしまった場合、あっと言う間に制限を越えてしまう危険性があるためです。+
-DynamixelConverterの設定の変更にはDxpacket Configuratorを使用します。 + #include <fd.h> 
-基本的な使い方はDynamixel Configuratorと同じですのでそちらを参考にしてください。+  
 + void main (void) { 
 +   fd_Init (0, BT_CONSOLE, FD_BEEP_MMI | FD_BEEP_PACKETERR | FD_BEEP_LOWVOLTAGE | FD_BEEP_BOOTUP, 7.4); 
 +  
 +   fdWait(2000); 
 +   fd_DXWriteByteData (200, 6, 3); 
 +   fd_printf ("Complete"); 
 +   fd_SoftReset(); 
 +   while (1); 
 + } 
 + 
 +一度だけ実行しましょう。~ 
 +書き換えが終わるとブートローダへ戻ります。~ 
 + 
 + fd_DXWriteByteData (200, 6, 3); 
 + 
 +ここでIDが200のMultifunction I/O moduleのアドレス6を3に書き換えています。アドレス6はPIO0 Configです。~ 
 +IDとアドレスは適宜変更してください。
**プログラミング [#m50e9959] **プログラミング [#m50e9959]
Line 67: Line 93:
ここではFDIII-HCのプログラムを作成するための準備や書き込み方法は省略します。 ここではFDIII-HCのプログラムを作成するための準備や書き込み方法は省略します。
-DynamixelConverterのP1に接続したPSD距離センサの状態を取得し、それを表示するプログラムは以下のようになります。+Multifunction I/O moduleのPIO0に接続したPSD距離センサの値を取得し、それを表示するプログラムは以下のようになります。
 #include <fd.h>  #include <fd.h>
 #define KEY_QUIT { if(fd_rx_buff()) fd_SoftReset();}  #define KEY_QUIT { if(fd_rx_buff()) fd_SoftReset();}
 + 
 void main (void) {  void main (void) {
   uint16_t ReadData;    uint16_t ReadData;
 + 
   fd_Init (0, BT_CONSOLE, FD_BEEP_MMI | FD_BEEP_PACKETERR | FD_BEEP_LOWVOLTAGE | FD_BEEP_BOOTUP, 7.4);    fd_Init (0, BT_CONSOLE, FD_BEEP_MMI | FD_BEEP_PACKETERR | FD_BEEP_LOWVOLTAGE | FD_BEEP_BOOTUP, 7.4);
 + 
   while (1) {    while (1) {
-     fd_DXReadWordData (1, 26, &ReadData);+     fd_DXReadWordData (200, 26, &ReadData);
     fd_printf ("%d\r", ReadData);      fd_printf ("%d\r", ReadData);
     KEY_QUIT;      KEY_QUIT;
Line 86: Line 112:
---- ----
- fd_DXReadWordData (1, 26, &ReadData);+ fd_DXReadWordData (200, 26, &ReadData);
-DynamixelConverter(ID=1)のA/D1(アドレス26)のデータをReadDataに代入しています。IDを変更した場合は適宜書き換えてください。+Multifunction I/O module(ID=200)のAD0(アドレス26,27)のデータをReadDataに代入しています。IDを変更した場合は適宜書き換えてください。


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