2: 2010-09-09 (木) 01:41:32 takaboo | 3: 2010-09-10 (金) 11:48:24 takaboo | ||
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Line 3: | Line 3: | ||
**概要 [#x0a22961] | **概要 [#x0a22961] | ||
本製品は2個のDCモータ用ブリッジ回路を搭載したインテリジェンスモータコントローラです。~ | 本製品は2個のDCモータ用ブリッジ回路を搭載したインテリジェンスモータコントローラです。~ | ||
- | モータドライバの他に11本のデジタル入出端子を備え、そのうち8本はアナログ入力を兼用します。 | + | モータドライバの他に11本のデジタル入出端子を備え、そのうち8本はアナログ入力を兼用します。また、リアルタイムカーネルとしてToppersを採用し、マルチタスクによる複数の処理を同時に処理することが出来ます。~ |
+ | |||
+ | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
+ | | :idea:|本製品は使用方法によっては人や財産を失う恐れがある可能性があります。本ドキュメントを熟読し、危険性の理解と運用方法を順守してください。| | ||
**仕様 [#r881cac5] | **仕様 [#r881cac5] | ||
Line 39: | Line 42: | ||
****CN1 [#c95ac81b] | ****CN1 [#c95ac81b] | ||
|CENTER:BGCOLOR(red):||c | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
- | | :idea:|電源の逆接続は電源回路の即時破壊となる。| | + | | :idea:|電源の逆接続は電源回路の即時破壊となる。&br;本端子に電源が印加され、CN3(モータ用電源)の電源供給が断たれている状態では、モータのイネーブル信号を発行してはならない。イネーブルするとゲートドライバに過大な負荷がかかり破損する。| |
-5Vロジック・3.3Vロジック・12Vゲートドライバ電源供給用 | -5Vロジック・3.3Vロジック・12Vゲートドライバ電源供給用 | ||
-図左より順に ①:-(GND), ②:+(センサCPU電源) の端子割り当て | -図左より順に ①:-(GND), ②:+(センサCPU電源) の端子割り当て | ||
Line 57: | Line 60: | ||
****CN3 [#c0d4bab9] | ****CN3 [#c0d4bab9] | ||
|CENTER:BGCOLOR(red):||c | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
- | | :idea:|電源の逆接続はブリッジ回路の即時破壊となる。| | + | | :idea:|電源の逆接続はブリッジ回路の即時破壊となる。&br;CN1に電源が印加され、本端子の電源供給が断たれている状態では、モータのイネーブルを発行してはならない。イネーブルするとゲートドライバに過大な負荷がかかり破損する。| |
-Hブリッジ(モータ)電源供給用 | -Hブリッジ(モータ)電源供給用 | ||
-図上より順に ①:+(モータ電源), ②:-(GND) の端子割り当て | -図上より順に ①:+(モータ電源), ②:-(GND) の端子割り当て | ||
Line 136: | Line 139: | ||
CN1とCN2の電源の接続時には誤動作や破損を防ぐため、出来る限り以下の順序に従ってください。なお、CN2から供給されるPCからのUSBバスパワーは本手順に影響しません。 | CN1とCN2の電源の接続時には誤動作や破損を防ぐため、出来る限り以下の順序に従ってください。なお、CN2から供給されるPCからのUSBバスパワーは本手順に影響しません。 | ||
~&color(red){電源ON}; | ~&color(red){電源ON}; | ||
- | +CN1にCPU及びセンサ用電源を接続しLED2の点灯を確認 | + | +CN1にCPU及びセンサ用電源を接続しLED2の点灯を確認(この時点でモータのイネーブルが発行されてはいけない) |
- | +CN3にモータ用電源を接続 | + | +CN3にモータ用電源を接続(これ以後にモータのイネーブルを発行) |
~&color(red){電源OFF}; | ~&color(red){電源OFF}; | ||
- | +負荷を駆動していない状態でCN3からモータ用電源を切断 | + | +負荷を駆動していない状態でCN3からモータ用電源を切断(この時点でモータのイネーブル信号はディスエーブルにしておく) |
+CN1からマイコン用電源を切断 | +CN1からマイコン用電源を切断 | ||
Line 162: | Line 165: | ||
本装置を操作するための専用プログラムが予め搭載されており、USB・Bluetooth・Dynamixel I/Fのいずれかを経由してユーザプログラムの転送やBluetoothの設定等を行う事が出来ます。~ | 本装置を操作するための専用プログラムが予め搭載されており、USB・Bluetooth・Dynamixel I/Fのいずれかを経由してユーザプログラムの転送やBluetoothの設定等を行う事が出来ます。~ | ||
SIMPLE TERMで該当のポートを開き、ブートローダのコマンドモードに入ると以下のメッセージ及びプロンプトが表示されます。 | SIMPLE TERMで該当のポートを開き、ブートローダのコマンドモードに入ると以下のメッセージ及びプロンプトが表示されます。 | ||
- | --< UDIII Ver.2.0 by BestTechnology >-- | + | --< UDIII Ver.2.1 by BestTechnology >-- |
> | > | ||
この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | ||
>? | >? | ||
- | --< UDIII Ver.2.0 by BestTechnology >-- | + | --< UDIII Ver.2.1 by BestTechnology >-- |
[w]:UPLOAD [g]:BOOT [i]:FLASH INFO [e]:ERASE [b]:BLUETOOTH | [w]:UPLOAD [g]:BOOT [i]:FLASH INFO [e]:ERASE [b]:BLUETOOTH | ||
> | > | ||
Line 1261: | Line 1264: | ||
***UD3_GET_RCPOS [#q1f997f7] | ***UD3_GET_RCPOS [#q1f997f7] | ||
指定したチャネルのラジコンプロポのスティックの値を取得する。~ | 指定したチャネルのラジコンプロポのスティックの値を取得する。~ | ||
- | この取得した値は、[[UD3_MEASURE_STICKPOS>#w3c149c4]]で調整された値となる。 | + | この取得した値は、[[UD3_MEASURE_STICKPOS>#w3c149c4]]で調整された値となる。~ |
+ | 予め[[UD3_CFG_GPIO8>#u201f4af]],[[UD3_CFG_GPIO9>#j90d8ac4]],[[UD3_CFG_GPIO10>#d2dd2f39]]でGPIO_PWM_CAPに設定する必要がある。 | ||
int16_t UD3_GET_RCPOS (uint8_t ch); | int16_t UD3_GET_RCPOS (uint8_t ch); | ||
-パラメータ | -パラメータ | ||
Line 1267: | Line 1271: | ||
~チャネルを指定する。 | ~チャネルを指定する。 | ||
~0: PWM8(GPIO8)~ | ~0: PWM8(GPIO8)~ | ||
- | 1:PWM9(GPIO9)~ | + | 1: PWM9(GPIO9)~ |
- | 2:PWM10(GPIO10) | + | 2: PWM10(GPIO10) |
-戻り値 | -戻り値 | ||
~int16_t ラジコンプロポのスティックの位置 | ~int16_t ラジコンプロポのスティックの位置 | ||
Line 1298: | Line 1302: | ||
| :idea:|下記に記載された事項以外にも、経験を踏まえた危険回避方策を講じる事。&br;安全に配慮しない場合は人命や財産を失う恐れがある。&br;また従わない場合は保証対象外となる。| | | :idea:|下記に記載された事項以外にも、経験を踏まえた危険回避方策を講じる事。&br;安全に配慮しない場合は人命や財産を失う恐れがある。&br;また従わない場合は保証対象外となる。| | ||
-知識と認識がある場合を除き、CPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | -知識と認識がある場合を除き、CPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | ||
- | -一般的な直流電源装置をモータ用電源として使用しない事。 | + | -一般的な直流電源装置をモータ用電源として使用しない事。モータの状態によっては容易に見かけ上の電源電圧が上昇し、破損の恐れがある。 |
- | -高いモータ用電源の使用はひかえる事。当然アクチュエータにもよるが、公称7.4Vバッテリパックを2本直列程度にとどめる事を強く推奨する。 | + | -モータ用の電源を印加せずCPU・センサ用の電源のみを印加している状態ではモータの[[イネーブル>#x441e3d8]]を行ってはならない。イネーブルするとゲートドライバの負荷が上がり、発熱ないし破損する。 |
+ | -高いモータ用電源の使用はひかえる事。当然アクチュエータにもよるが、ノイズ等の影響を考慮し公称7.4Vバッテリパックを2本直列程度にとどめる事を強く推奨する。 | ||
-ノイズが大きいモータを使用する場合はノイズ対策を十分に施す事。アークが飛ぶ程の高インダクタンスなモータの使用は推奨しない。また、そういったモータへ定格を超える電源を印加する事は絶対にしてはならない。アバランシェ破壊を誘発する可能性が高くなる。 | -ノイズが大きいモータを使用する場合はノイズ対策を十分に施す事。アークが飛ぶ程の高インダクタンスなモータの使用は推奨しない。また、そういったモータへ定格を超える電源を印加する事は絶対にしてはならない。アバランシェ破壊を誘発する可能性が高くなる。 | ||
- | -基本的にフルパワーでモータの瞬時逆回転は許容しない。その場合低電ないし仕様以下の電源電圧であっても、逆転した瞬間に逆起電力やノイズにより見かけ上の電源電圧が上昇し、もしFETの絶対最大定格を超えた場合は即時短絡破壊する。 | + | -基本的にフルパワーからのモータの瞬時逆回転は許容しない。急反転等を行うと仕様以下の電源電圧であっても逆起電力やノイズにより見かけ上の電源電圧が上昇し、もしその電圧がFETの絶対最大定格を超えた場合はFETが即時短絡破壊する。 |
- | -最悪ショート状態に陥りバッテリにとって超過放電に陥る可能性がある以上、最終的に電流を遮断するためのヒューズ等を電源ラインに挿入しておく。 | + | -最悪ケースでFETがショート状態の故障モードに陥るため、その際にバッテリ等が超過放電にならないよう最終的に電流を遮断するためのヒューズ等を電源ラインに挿入しておく。 |
-モータ駆動用のHブリッジが破損するときわめて大きな短絡電流が流入する。その際モータ用電源として接続したバッテリが電流制限ないし保護機能を持っていない場合は、極めて重篤な事態を生じる可能性がある。 | -モータ駆動用のHブリッジが破損するときわめて大きな短絡電流が流入する。その際モータ用電源として接続したバッテリが電流制限ないし保護機能を持っていない場合は、極めて重篤な事態を生じる可能性がある。 | ||
- | -運転中以外はバッテリは必ず取り外す。 | + | -運転中以外はバッテリは全て取り外す。 |
-コネクタのリードに直接半田したり不用意に導電性の物と接触させてはならない。 | -コネクタのリードに直接半田したり不用意に導電性の物と接触させてはならない。 | ||
-移動台車等を構成した際にUSBケーブルを接続したまま使用しない。 | -移動台車等を構成した際にUSBケーブルを接続したまま使用しない。 | ||
- | -FET部分を覆うプレートは取り外してはならない。 | + | -FET部分を覆うシールドプレートは取り外してはならない。 |
-タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。よほどの事が無い限りシングルタスクにとどめておくことを推奨する。 | -タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。よほどの事が無い限りシングルタスクにとどめておくことを推奨する。 | ||
-本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 | -本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 |