8: 2009-12-17 (木) 18:50:33 sho ソース 9: 2009-12-25 (金) 19:46:28 sho ソース
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*プログラミング① [#kb82317e] *プログラミング① [#kb82317e]
#ref(Warning_1.png,100%) #ref(Warning_1.png,100%)
-「AX-S1の距離センサに泥棒が反応したら、AX-S1のブザーを鳴らして脅かす」というプログラムを作成します。~+「AX-S1の距離センサに泥棒が反応したら、AX-S1のブザーを鳴らして脅かす」というプログラムを作成します。
-プログラムと言うと難しそうだと感じる方もいるかもしれません。しかし本キットは予め用意されたFREEDOMライブラリを使うことで、このプログラムを16行で書くことができます。~+プログラムと言うと難しそうだと感じる方もいるかもしれません。しかし本キットは予め用意されたFREEDOMライブラリを使うことで、このプログラムを16行で書くことができます。
FREEDOMライブラリとは、FDIII-HCのための関数を集めたものです。FDIII-HCを使うに当たって必要だと思われるプログラムが予め用意され、ユーザーはその関数名を書くだけで簡単にプログラミングが可能になります FREEDOMライブラリとは、FDIII-HCのための関数を集めたものです。FDIII-HCを使うに当たって必要だと思われるプログラムが予め用意され、ユーザーはその関数名を書くだけで簡単にプログラミングが可能になります
-(関数について詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#e7352b10]]をご覧下さい)。+(関数について詳しくは[[Chapter1.4の関数>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#e7352b10]]をご覧下さい)。
**処理の流れを図にする [#o0aebfe7] **処理の流れを図にする [#o0aebfe7]
プログラミングを始める前に処理の流れを図にしましょう。 プログラミングを始める前に処理の流れを図にしましょう。
#ref(Warning_p1.png,100%) #ref(Warning_p1.png,100%)
-スタートから始まり先ず距離センサの値を見ます。距離センサの値をある値(泥棒が来たと判断される値)と比較し、それ以上ならブザーをならし、それ以下なら何もしません。その後再び距離センサの値取得に戻ります。~+スタートから始まり、先ず距離センサの値を見ます。距離センサの値をある値(泥棒が来たと判断される値)と比較し、それ以上ならブザーをならし、それ以下なら何もしません。その後、再び距離センサの値取得に戻ります。
今後この図を元にプログラミングを行います。悩んだら見返しましょう。 今後この図を元にプログラミングを行います。悩んだら見返しましょう。
**準備 [#v67b2c81] **準備 [#v67b2c81]
-ソフトウェアのインストールは終わっていますか?まだの方は[[ソフトウェアの準備>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.2]]の章を見て下さい。~+ソフトウェアのインストールは終わっていますか?まだの方は[[Chapter1.2のソフトウェアの準備>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.2]]の章を見て下さい。~
#ref(write1.png,100%) #ref(write1.png,100%)
デスクトップのGCC Developer LiteのショートカットをダブルクリックしてGCC Developer Liteを起動します。 デスクトップのGCC Developer LiteのショートカットをダブルクリックしてGCC Developer Liteを起動します。
Line 41: Line 41:
**変数宣言 [#k1355d19] **変数宣言 [#k1355d19]
#ref(Warning_p5.png,100%) #ref(Warning_p5.png,100%)
-これから距離センサの値を読み込むプログラムを書くのですが、読み込んだ値を保存しておく所が必要になります。保存する場所として変数を使います(変数について詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#ib843ca5]]を参照して下さい)。~+これから距離センサの値を読み込むプログラムを書くのですが、読み込んだ値を保存しておく所が必要になります。保存する場所として変数を使います(変数については[[Chapter1.4の変数>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#ib843ca5]]を参照して下さい)。~
メイン関数の中の一行目に メイン関数の中の一行目に
 uint8_t ReadData;  uint8_t ReadData;
-と入力して下さい。メイン関数の中ではTabキーを使ってインデントを付けます(プログラムの書き方について詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#y8e712e1]]を参照して下さい)。~+と入力して下さい。メイン関数の中ではTabキーを使ってインデントを付けます(プログラムの書き方については[[Chapter1.4のプログラムの書き方>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#y8e712e1]]を参照して下さい)。~
ReadDataは変数の名前です。~ ReadDataは変数の名前です。~
-uint8_tは変数の型です(型について詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#n1ebdc94]]を参照して下さい)。+uint8_tは変数の型です(型については[[Chapter1.4のデータ型>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#n1ebdc94]]を参照して下さい)。
これはC言語において通常使う型ではありません。距離センサ値などのFREEDOMライブラリで扱う値が、符号の無い8ビット(1バイト)単位であることを意味してFREEDOMライブラリではこのように書きます。通常のC言語で書くとunsigned charです。 これはC言語において通常使う型ではありません。距離センサ値などのFREEDOMライブラリで扱う値が、符号の無い8ビット(1バイト)単位であることを意味してFREEDOMライブラリではこのように書きます。通常のC言語で書くとunsigned charです。
Line 57: Line 57:
 fd_Init (0, BT_CONSOLE, 0, 7.4);  fd_Init (0, BT_CONSOLE, 0, 7.4);
と入力して下さい。~ と入力して下さい。~
-これはFREEDOMライブラリの初期化を行うための関数です(関数について詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#e7352b10]]をご覧下さい)。~+これはFREEDOMライブラリの初期化を行うための関数です(関数については[[Chapter1.4の関数>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#e7352b10]]をご覧下さい)。~
#ref(Warning_p7.png,100%) #ref(Warning_p7.png,100%)
fd_Initは関数名です。~ fd_Initは関数名です。~
Line 65: Line 65:
''第2引数''はBluetoothの通信方法です。BT_DISABLE(Bluetoothを使用しない)、BT_CONSOLE(パソコンと通信)、BT_RC100(別売りリモートコントローラRC-100と通信)から選択します。BT_CONSOLEに設定してもUSB通信を利用できますのでとりあえずBT_CONSOLEと書きます。~ ''第2引数''はBluetoothの通信方法です。BT_DISABLE(Bluetoothを使用しない)、BT_CONSOLE(パソコンと通信)、BT_RC100(別売りリモートコントローラRC-100と通信)から選択します。BT_CONSOLEに設定してもUSB通信を利用できますのでとりあえずBT_CONSOLEと書きます。~
-''第3引数''はFDIII-HCのブザーの設定です(AX-S1のブザーではありません)。今は使用しないので0と書きます(ブザーの設定方法は[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter2.5#vb6f386d]]を参照して下さい)。~+''第3引数''はFDIII-HCのブザーの設定です(AX-S1のブザーではありません)。今は使用しないので0と書きます(ブザーの設定方法は[[Chapter2.5のFDIII-HCのブザーを鳴らす>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter2.5#vb6f386d]]を参照して下さい)。~
''第4引数''はブザーがなる供給電圧の閾値です。バッテリを使用する場合に、残量が少ない事を知らせます。ここでは7.4と書いて供給電圧が7.4Vを切るとブザーがなるように設定します。 ''第4引数''はブザーがなる供給電圧の閾値です。バッテリを使用する場合に、残量が少ない事を知らせます。ここでは7.4と書いて供給電圧が7.4Vを切るとブザーがなるように設定します。
Line 74: Line 74:
 fd_DXReadByteData (100, 27, &ReadData);  fd_DXReadByteData (100, 27, &ReadData);
と入力して下さい。 と入力して下さい。
-これはAX-S1やAX-12+から1バイト(8ビット)のデータを読み出すための関数です(ビット、バイトについては[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#y24bb3d4]]を参照して下さい)。+これはAX-S1やAX-12+から1バイト(8ビット)のデータを読み出すための関数です(ビット、バイトについては[Chapter1.4のビット・バイト>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#y24bb3d4]]を参照して下さい)。
#ref(Warning_p9.png,100%) #ref(Warning_p9.png,100%)
fd_DXReadByteDataは関数名です。~ fd_DXReadByteDataは関数名です。~
-''第1引数''は、DynamixelのIDです(IDについて詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.1#eaba0d72]]を参照して下さい)。AX-S1のIDは100です。~+''第1引数''は、DynamixelのIDです(IDについては[[Chapter1.1のID>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.1#eaba0d72]]を参照して下さい)。AX-S1のIDは100です。~
-''第2引数''は、AX-S1のコントロールテーブルのアドレスです。[[AX-S1コントロールテーブル>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.1#u70f1fa1]]を見て下さい。AX-S1の前方の距離センサ値のアドレスは27です。+''第2引数''は、AX-S1のコントロールテーブルのアドレスです。[[Chapter1.1のAX-S1コントロールテーブル>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.1#u70f1fa1]]を見て下さい。AX-S1の前方の距離センサ値のアドレスは27です。
-''第3引数''は、読み出したデータを入れるための変数のアドレスです(アドレスについて詳しくは[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#b45fcfd3]]を参照して下さい)。変数の頭に & をつけるとその変数のアドレスという意味になります。AX-S1のコントロールテーブルのアドレスとは関係ありません。+''第3引数''は、読み出したデータを入れるための変数のアドレスです(アドレスについては[[Chapter1.4のアドレス>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#b45fcfd3]]を参照して下さい)。変数の頭に & をつけるとその変数のアドレスという意味になります。AX-S1のコントロールテーブルのアドレスとは関係ありません。
**センサ値の表示 [#lf648b8e] **センサ値の表示 [#lf648b8e]
Line 91: Line 91:
 fd_printf("%3d\r", ReadData);  fd_printf("%3d\r", ReadData);
と入力して下さい。 と入力して下さい。
-fd_printfはパソコンに文字列を表示するための関数です(fd_printfについて詳細は[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#ua9b7908]]を参照して下さい)。~+fd_printfはパソコンに文字列を表示するための関数です(fd_printfについては[[Chapter1.4のfd_printf文>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#ua9b7908]]を参照して下さい)。~
%3dの部分にReadDataの値が3桁で表示されます。 %3dの部分にReadDataの値が3桁で表示されます。
** 繰り返し[#te218ffe] ** 繰り返し[#te218ffe]
#ref(Warning_p11.png,100%) #ref(Warning_p11.png,100%)
-このままでは一回センサの値を取得して表示するとプログラムが終わってしまいます。センサ値取得と表示の部分をwhileで囲って繰り返し実行するようにします(while文の詳細は[[こちら>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#of5e8829]]を参照して下さい)。+このままでは一回センサの値を取得して表示するとプログラムが終わってしまいます。センサ値取得と表示の部分をwhileで囲って繰り返し実行するようにします(while文については[[Chapter1.4のwhile文>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.4#of5e8829]]を参照して下さい)。
 while (1) {  while (1) {
  fd_DXReadByteData (100, 27, &ReadData);   fd_DXReadByteData (100, 27, &ReadData);
Line 107: Line 107:
ここまで書くと既に動くプログラムができ上がっています。FDIII-HCにプログラムを書き込んで実際に動かしてみましょう。~ ここまで書くと既に動くプログラムができ上がっています。FDIII-HCにプログラムを書き込んで実際に動かしてみましょう。~
-ここでは書き込み方法を簡単に説明します。詳細は[[Chapter1.3 動作確認>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.3]]を参照して下さい。~+ここでは書き込み方法を簡単に説明します。詳細は[[Chapter1.3の動作確認>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter1.3]]を参照して下さい。~
--機器の接続は[[2.2 組み立て>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter2.2]]を参照して下さい。~+-機器の接続は[[Chapter2.2の組み立て>FDIII-HC Starter Kit Guid Chapter2.2]]を参照して下さい。~
FDIII-HCの電源をOFFにし、プッシュボタンを押しながらUSBケーブルを差し込む事を忘れないで下さい。 FDIII-HCの電源をOFFにし、プッシュボタンを押しながらUSBケーブルを差し込む事を忘れないで下さい。
-メニューの「ツール」->「コンパイルオプション」で「FREEDOM III library for FDIII-HC」を選択しOKをクリックします。~ -メニューの「ツール」->「コンパイルオプション」で「FREEDOM III library for FDIII-HC」を選択しOKをクリックします。~


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