このページでは基礎知識から準備までの説明をします。 *基礎知識 [#q609a0a5] 本キットを使用するに当たって必要最小限の基礎知識を紹介します。 **部品の紹介 [#wcbc3453] 本キットに同封されているパーツの紹介です。 ****FDIII-HC [#bed7f73d] #ref(FDIII-HD.png,50%) モーターやセンサをコントロールするもので、コントローラ(ホストコントローラ)と呼ばれます。~ コントローラというとケームなどで人が操縦するためのものという認識があるかもしれませんが、これはモーターやセンサをコントロールするものという意味でコントローラと呼ばれます。~ この中にこれからC言語で作成するプログラムを書き込みます。~ ****Dynamixel AX-12+ [#x6710e62] #ref(AX-12+.png,50%) ホーン(丸い部分)が回転することで、ロボットの間接や車輪などの役割を果たすモーターユニットです。~ ただのモーターではなく、中にマイコンが入っており、ある決まった信号を送る事で、ホーンの角度を調節したり、現在の角度を取得したりできます。~ ****Dynamixel AX-S1 [#b34b99ad] #ref(AX-S1.png,100%) 形はAX-12+と似ていますが、ホーンは回転しません。~ 3方向の距離・輝度センサ、音センサ(音量、音カウント)、ブザー、赤外線通信などを搭載したセンサユニットです。~ AX-12+と同様の信号を送ることで、各センサの値を取得する事ができます。 ****フレーム [#p73d2ce1] #ref(Fream.png,50%) Dyanmixelでロボットのようなものを構築するためのものです。本キットには2種類のフレームがあります。色々な取り付け方が可能です。フレームを取り付けるためのネジも付いています。 ****Dynamixelケーブル(3線) [#mf010e2e] #ref(cable.png,50%) FDIII-HC、Dynamixel AX-12+、AX-S1を接続するためのケーブルです。3本の線があり、2本は電源供給用、1本は信号線です。~ FDIII-HCには3本線と4本線のケーブルを接続コネクタがあります。 ****ACアダプタ・電源延長ケーブル [#qe6afede] #ref(ACadapter.png,50%) FDIII-HC、Dynamixel AX-12+、AX-S1に電源を供給するためのものです。~ 家庭用電源(コンセント) -> ACアダプタ -> 電源延長ケーブル -> FDIII-HCと接続します。FDIII-HCに電源を供給する事でDynamixelケーブルからAX-12+、AX-S1へ電源が供給されます。 **Dynamixelシリーズについて [#v8001e96] ****ディジーチェーン接続 [#bff7151b] #ref(Dynamixel.png,70%) Dynamixelシリーズは数珠つなぎで接続することができるので配線が楽です。 ****ID [#eaba0d72] Dynamixelは1本の通信線でつながれています。もしコントローラが「300度の位置まで動け」という指令を出すと、全てのDynamixelが300度の位置まで動いてしまいます。~ そのためDynamixelシリーズにはそれぞれIDが振られており、そのIDを元に「ID1は300度、ID2は150度」というような別々の指令を出します。 #ref(Dynamixel2.png,100%) **フレームの取り付け [#af7d514c] ****OF-12SHの取付 [#z657777e] #ref(frame1.png,100%) ****OF-12Sの取付 [#xaf0f8c0] #ref(frame2.png,100%) OF-12SHとOF-12Sを組み合わせることもできます。 *ソフトウェアの準備 [#odc71c29] #ref(GCCDeveloperLite.png,100%) ソフトウェアはGCC Developer Liteを使用します。~ C言語のプログラミングからコントローラへの書き込みまでを行います。 **ダウンロード [#y1478f69] [[こちら>GCC Developer Lite#DOWNLOAD]]のページからインストールパッケージをダウンロードします。 **インストール [#wd02f134] #ref(GCC1.png,100%) ダウンロードしたインストーラをダブルクリックします。 ---- #ref(GCC2.png,80%) Japaneseを選択してOKをクリックします。 ---- #ref(GCC3.png,80%) 次へをクリックします。 ---- #ref(GCC4.png,80%) 内容を読み、同意される場合は同意するにチェックを入れ、次へをクリックします。 ---- #ref(GCC5.png,80%) 内容を読み、次へをクリックします。 ---- #ref(GCC6.png,80%) インストール先の指定です。予め指定されている場所へインストールすることを推奨します。~ インストール先を決めたら次へをクリックします。 ---- #ref(GCC7.png,80%) 選択ボックスから「FREEDOM III (SAM7S)でのみ使用」を選択し、次へをクリックします。 ---- #ref(GCC8.png,80%) 次へをクリックします。 ---- #ref(GCC9.png,80%) 次へをクリックします。 ---- #ref(GCC10.png,80%) 次へをクリックします。 ---- #ref(GCC11.png,80%) インストールが始まります。終了まで数分かかります。 ---- #ref(GCC12.png,80%) インストール終了です。完了をクリックします。 **サンプルプログラム [#p5b8c990] こちらからダウンロードします。~ zip形式で圧縮されていますので解凍して下さい。 **ソフトウェアの紹介 [#t4028939] ****GCC Developer Lite [#b3e11ce8] #ref(GCCDeveloperLite.png,100%) ここへC言語のプログラムを書きます。 プログラムを書き終えたら、コンパイル(人が読むことができるC言語をパソコンが読むことができるデータに変換すること)を行います。 ****SIMPLE TERM [#nb5db739] #ref(SIMPLE TERM.png,100%) FDIII-HCとパソコンで通信するためのソフトです。GCC Developer Liteでコンパイルに成功すると自動的に起動します。プログラムをFDIII-HCに書き込んだり、プログラム実行中にFDIII-HCと通信をします。 *動作確認 [#c91a904c] サンプルプログラムを使って、コンパイルからプログラムの書き込みまでの一連の操作を実際に行ってみましょう。 **機器の接続 [#xa842a1b] ケーブルの抜き差しを行う際は必ず電源を切った状態で行って下さい。~ ~ #ref(connect.png,80%) FDIII-HCとDynamixel AX-12+、AX-S1を接続します。~ AX-12+とAX-S1は3本線のケーブルで接続します。接続する順番やコネクタの位置はどこでも構いません。但しFDIII-HCの3本線用のコネクタに差し込んで下さい。誤って4本線のコネクタに差し込んだ状態で電源を入れると破損します。~ ---- #ref(connect2.png,100%) 電源スイッチがOFF側になっていることを確認します。~ ---- #ref(connect3.png,100%) 電源延長ケーブルをFDIII-HCに接続します。 ---- #ref(connect4.png,100%) 電源延長ケーブルとACアダプタを接続します。 ---- #ref(connect5.png,100%) ACアダプタをコンセントに接続します。 ---- #ref(connect6.png,100%) パソコンとFDIII-HCをUSBケーブルで接続します。 このときパソコンからUSBケーブル経由でFDIII-HCへ電源が供給されます。~ 初めて接続した場合は、ドライバのインストールが始まります。ドライバはGCC Developer Liteをインストールした際にコピーされていますので、自動検索することでインストールが行われます。~ ---- #ref(connect7.png,100%) |CENTER:BGCOLOR(red):||c | :idea:|既にユーザープログラムが書き込まれているFDIII-HCを、デバイスドライバがインストールされていないPCのUSBポートに接続してもCOMポートが活性化しない事があります。&br;ブートローダを確実にコマンドモードにさせCOMポートとして認識させるには、電源スイッチをOFFにした状態でPB1を押しながらUSBケーブルを接続します。| **サンプルプログラムの書き込み [#f9f5cafa] ****サンプルプログラムを開く [#a3c3d570] #ref(write1.png,100%) デスクトップのGCC Developer Liteアイコンをダブルクリックします。 ---- #ref(write2.png,100%) GCC Developer Liteが起動したらメニューの「ファイル」->「開く」をクリックします。 ---- #ref(write3.png,100%) ダウンロードしたサンプルプログラムの「aaaa.c」を選択し、「開く」をクリックします。 ****コンパイルオプションの設定 [#p4122b59] コンパイルオプションの設定は1度行えば、次からは自動的にその設定になります。 #ref(write4.png,70%) メニューの「ツール」->「コンパイルオプション」をクリックします。 ---- #ref(write5.png,70%) 設定リストの中から「FREEDOM III library for FDIII-HC」を選択し、「OK」をクリック、更にコンパイルオプションウィンドウの「OK」をクリックします。 ****コンパイルする [#ad84c3d3] #ref(write6.png,70%) メニューの「コンパイル」->「ビルド」をクリックします。 ---- #ref(write7.png,70%) ポップアップウィンドウが出たら「OK」をクリックします。 ---- #ref(write8.png,70%) SIMPLE TERMが自動的に起動します。 ****SIMPLE TERMの設定 [#a3b0dd1e] 先ず[[機器の接続>#xa842a1b]]が完了していることを確認して下さい。 ---- #ref(write9.png,80%) SIMPLE TERMのメニュー「ファイル」->「プロパティ」をクリックします。 ---- #ref(write10.png,80%) Connect toのリストの中から「AT91 USB to Serial Converter」と書かれているCOMポートを選択して下さい。COMポートの番号は環境によって異なります。 もしそのようなCOMポートが見つからない場合は、[[機器の接続>#xa842a1b]]を参考にドライバが正常にインストールされているかを確認して下さい。また電源を切った状態で、PB1(プッシュボタン)を押しながらUSBケーブルを差し込んで下さい。 ---- #ref(write11.png,80%) その他は以下の通り設定して「OK」をクリックします。 Baudrate:ここでは意味を持たないので何でも構わない Databits:8 Stopbits:1 Parity:Non Flow Control:Non Protocol:Xmodem ---- #ref(write12.png,80%) メニューの「通信」->「ポートオープン」をクリックします。 ---- #ref(write13.png,80%) --< FDIII Ver1.0 by BestTechnology >-- > と表示されることを確認して下さい。 ---- #ref(write14.png,80%) スクリプト実行ボタン(走る人のマーク)をクリックします。するとプログラムの転送が始まり <SUCCESS> と表示されたら転送完了です。 ---- #ref(write15.png,80%) FDIII-HDの電源をONにします。Dynamixel AX-12+とAX-S1に電源が供給されます。 ---- #ref(write16.png,80%) SIMPLE TERM上でキーボードの「g」を入力します。すると書き込んだプログラムが実行されます。 ****サンプルプログラムの動作 [#s42c8d3b] [[機器の接続>#xa842a1b]]、[[サンプルプログラムの書き込み>#f9f5cafa]] を参考にいくつかのサンプルプログラムを書き込んで動作させてみましょう。
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