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TITLE:Dynamixel Starter Kit Bマニュアル
#norelated
#contents
[[ショップページへ>http://www.besttechnology.co.jp/modules/onlineshop/index.php?fct=photo&p=265]]

#ref(E186_3D.png)
//6V/2.8A ACアダプタ	AD-A60P280	1	700	700~
//DXMIO with IMU	BTE098	1	700	700~
//XL330-M288-T	BTX123	3	3200	9600~
//I/Oボード	e186	1	3000	3000~
//USBケーブル		1		~
//Total				14000~

**概要 [#z4c1850e]
本製品はDynamixelを扱うにあたり基本的な事項を把握する事を目的としたキットです。別途PCと電源を用意するだけで、Dynamixelを運転する最低限の装置が一通り揃います。~
PCをホストとしたプログラムによってDynamixelへの理解が進めば、DXMIOにの組み込みプログラミングにチャレンジしたり、Dynamixelを追加して自身のアプリケーションに組み込むといった事が可能です。

**DYNAMIXEL Starter Kit Bの特徴 [#a7b06041]
-[[DXMIO>BTE098B]]・[[I/Oボード>#f771658c]]・[[XL330-M288-T]] x3・フレーム・USBケーブル・ACアダプタを同梱
-はんだ付け不要
-PCもしくはDXMIOのいずれかをホストとして選択し使用
-Windows PCさえあれば一通り動作検証を行うためのハードウェアの準備が整う

**Starter Kitの仕様 [#t02fa2d1]
***同梱内容 [#d02e7671]
| 型式等 | 数量 | 備考 |h
|DXMIO with IMU | 1|[[BTE098B]] |
|I/Oボード| 1|[[E186>#f771658c]] |
|スペーサー | 4| |
|ジャンパ| 8|I/Oボード用 |
|Dynamixel | 3|[[XL330-M288-T]] |
|フレーム | 3|[[FPX330-H101]] |
|USBケーブル| 1|type A <-> type C |
|ACアダプタ| 1|6V/2.8A |
-DXMIOにはEHコネクタを実装せず、I/Oボードへ装着するためのピンヘッダを装着済み

**I/Oボードの仕様 [#f771658c]
PCとDynamixelの間を取り持つのがI/Oボードです。後述する[[使用方法>#if760f29]]の中にI/Oボードの設定に関する事項がありますので、まずその詳細を記載します。

***基本仕様 [#e594a3aa]
|BGCOLOR(#d0d8e0):CENTER:||LEFT:|c
|PCBリビジョン|>|E186 (4層) |
|通信機能|>|USBシリアルI/F&br;Dynamixel用TTL(半二重)及びRS-485(半二重) I/F|
|動作温度|>|0~50℃ |
|寸法|>|約40.0×40.0×14.6mm |
|重量|約10g |<|
|電源|5V|USBバスパワー&br;VDDが印加されている場合はDXMIO上のLDOから供給|
|~|VDD|DC5~24V&br;Dynamixelの電源仕様に合わせてCN2ないしCN3より供給|
|各I/F仕様|USB|USB 2.0 FS&br;ESD保護 MM=±400V, HBM=±8kV |
|~|RS-485|複信 半二重&br;最大通信速度 3Mbps&br;最大ノード数 224台&br;絶対最大定格 -60~60V&br;ESD保護 MM=±8kV, HBM=±40kV |
|~|TTL|複信 半二重&br;最大通信速度 3Mbps&br;絶対最大定格 -0.5~6.5V&br;ESD保護 MM=±200V, HBM±2kV |
|コネクタ等|>|USB4105 x1, B-2P-VH x1(未実装), PJ-047AH x1,&br;B3B-EH x4, B4B-EH ×4(未実装),&br;2ピン1.27mmピッチジャンパ x5,&br;3ピン1.27mmピッチジャンパ x2 |
|環境配慮|>|RoHS準拠, 鉛フリー半田 |

***外観・レイアウト [#u53a524c]
| top |h
| #ref(E186_TOP.png,25%) |
| [[3D pdf>https://www.besttechnology.co.jp/download/3D/E186_3D.pdf]]&br;※DXMIO・CN2を装着した状態 |
#ref(E186_LAYOUT.pdf)

***回路図 [#tb4b0de7]
#ref(E186_SCH.pdf)
-CN2は未実装
-エラッタによりC15は手修正にて装着

***各機能詳細 [#y1651876]
****CN1 [#j9406b01]
#ref(E186_CN1.png)
-USB Type-Cコネクタ
-I/Oボードに搭載されたUSBシリアル変換IC([[FTDI FT234XD>https://ftdichip.com/products/ft234xd/]])に接続
-USB 2.0 Full Speed対応
-USBのバスパワーはDynamixelの駆動電力として供給されない
-USBのバスパワーはTTL及びRS-485のトランシーバ及びDXMIOの5V電源として供給
-[[JP1~JP3>#JP1]]によりUSBシリアル変換ICの接続先の回路を選択

****CN2 [#l9681d14]
#ref(E186_CN2.png)
#ref(E186_CN2_VH.png)
-
| Pats Name | JST Parts Number |h
|ベース付ポスト |[[B2P-VH>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=262]] |
|ハウジング |[[VHR-2N>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=262]] |
|コンタクト |[[SVH-41T-P1.1>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=262]] |
-[[CN3>#l4747e9f]], [[CN5~CN8>#w6769bd1]], [[CN9~CN12>#meadac2d]]のVDD/GND端子へ接続
#ref(PWR_connector.png)
|CENTER:60|LEFT:|c
|端子番号| 信号名 |h
|1|VDD|
|2|GND|
-コネクタは未実装

****CN3 [#l4747e9f]
#ref(E186_CN3.png)
-
| Pats Name | CUI Number |h
|ジャック |[[PJ-047AH>https://jp.cuidevices.com/product/interconnect/connectors/dc-power-connectors/jacks/pj-047ah]] |
-対応プラグ外形5.5mm, 内径2.1mm
-極性 センタープラス
#ref(E186_CN3Pole.png)
-定格電流 5A
-[[CN2>#l9681d14]], [[CN5~CN8>#w6769bd1]], [[CN9~CN12>#meadac2d]]のVDD/GND端子へ接続
|CENTER:60|LEFT:|c
|端子番号| 信号名 |h
|1|VDD|
|2|GND|
|3|GND|

****CN4 [#q75b2761]
#ref(E186_CN4.png)
-DXMIOの各GPIOと5V電源に接続
|CENTER:60|LEFT:|CENTER:|c
|端子番号| 信号名 | I/O |h
|1|GPIO2(PIO0_14/ADC2)|I/O|
|2|GPIO3(PIO0_23/ADC3)|I/O|
|3|GPIO4(PIO0_22/ADC4)|I/O|
|4|GPIO5(PIO0_21/ADC5)|I/O|
|5|GPIO6(PIO0_20/ADC6)|I/O|
|6|GPIO7(PIO0_19/ADC7)|I/O|
|7|GPIO8(PIO0_18/ADC8)|I/O|
|8|GPIO9(PIO0_17/ADC9/DAC0)|I/O|
|9|GPIO10(PIO0_13/ADC10)|I/O|
|10|GPIO11(PIO0_4/ADC11)|I/O|
|11|5V|O|
|12|GND|O|
-DXMIOのGPIO0, GPIO1はシリアル通信用としてリザーブされているためCN4には未接続
-CN4-8(GPIO9)は[[JP4>#JP4]]を介してオーディオアンプに並列接続されている

****CN5~CN8 [#w6769bd1]
#ref(E186_CN5_CN8.png)
-RS-485 I/F
#ref(DXLSHARE/RS485_IF.png)
-電源と通信用信号ラインが接続 
| Pats Name | JST Parts Number |h
|基板用ヘッダー |[[B4B-EH, B4B-EH-A>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
|ハウジング |[[EHR-4>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
|ターミナル |[[SEH-00x>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
#ref(DXLSHARE/jst_B4B-EH.png)
| 端子番号 | 信号名 |h
|CENTER:60|LEFT:|c
|1|GND |
|2|VDD |
|3|RS-485 D+ |
|4|RS-485 D- |
-Dynamixel I/Fに準拠したコネクタで、RS-485によるシリアル通信及び電源の供給と分配を行う
-①ピン(GND)および②ピン(VDD)はそれぞれボード内全て共通

****CN9~CN12 [#meadac2d]
#ref(E186_CN9_CN12.png)
-TTL I/F
#ref(DXLSHARE/TTL_IF.png)
-電源と通信用信号ラインが接続 
| Pats Name | JST Parts Number |h
|基板用ヘッダー |[[B3B-EH, B3B-EH-A>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
|ハウジング |[[EHR-3>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
|ターミナル |[[SEH-00x>https://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] |
#ref(DXLSHARE/jst_B3B-EH.png)
| 端子番号 | 信号名 |h
|CENTER:60|LEFT:|c
|1|GND |
|2|VDD |
|3|TTL Signal |
-Dynamixel I/Fに準拠したコネクタで、TTLによるシリアル通信及び電源の分配と供給を行う
-③ピンは220kΩの抵抗で5Vへプルアップ済
-①ピン(GND)および②ピン(VDD)はそれぞれボード内全て共通

****CN13 [#cd8117e3]
#ref(E186_CN13.png)
-クラスD 2.5Wオーディオアンプのスピーカ出力ランド~
-接続するスピーカーのインピーダンスは4~8Ωを推奨
-ピーク時はUSBのバスパワー及びDXMIOの電力供給能力を超える事に注意
-[[JP4>#JP4]]をclosedにする事でカップリングコンデンサを介してDXMIOのGPIO9とオーディオアンプの入力が短絡

****M1 [#y332ff15]
#ref(E186_M1.png)
-DXMIOを装着するためのコネクタ
-電源・Dynamixel I/F・GPIOへの配線

****JP1~JP7 [#j28317e6]
#ref(E186_JP.png)
-JP1&aname(JP1);~
USBシリアル変換ICのCBUS0端子の接続先を選択
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|open|CBUS0端子を開放しI/OボードのRS-485/TTL I/Fを受信に固定|
|closed|CBUS0端子とI/OボードのRS-485/TTL I/Fを接続|
-JP2&aname(JP2);~
USBシリアル変換ICのRXD端子の接続先を選択
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|1-2 closed|RXD端子とDXMIOのGPIO0端子を接続|
|2-3 closed|RXD端子とI/OボードのRS-485/TTL I/Fを接続|
-JP3&aname(JP3);~
USBシリアル変換ICのTXD端子の接続先を選択
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|1-2 closed|TXD端子とDXMIOのGPIO1端子を接続|
|2-3 closed|TXD端子DとI/OボードのRS-485/TTL I/Fを接続|
-JP4&aname(JP4);~
DXMIOのGPIO9端子とオーディオアンプとの接続
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|open|解放|
|closed|カップリングコンデンサを介してオーディオアンプの入力端子と短絡|
-JP5&aname(JP5);~
DXMIOのTTL I/FのTTL Signal端子とI/OボードのTTL I/FのTTL Signal端子との接続
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|open|解放|
|closed|短絡|
-JP6&aname(JP6);~
DXMIOのRS-485 I/FのD-端子とI/OボードのRS-485 I/FのD-端子との接続
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|open|解放|
|closed|短絡|
-JP7&aname(JP7);~
DXMIOのRS-485 I/FのD+端子とI/OボードのRS-485 I/FのD+端子との接続
|CENTER:60|LEFT:|c
|Settings| Description |h
|open|解放|
|closed|短絡|

**スターターキットを使う [#if760f29]
単体販売されている[[DXMIO]]とはコネクタやブートローダの状態が異なります。また運用方法によりI/Oボード上の[[ジャンパ>#j28317e6]]を適切に設定する必要があります。~
以下に2つの運用パターンを紹介します。

***DXMIOをホストとする場合 [#pa37414b]
USBシリアル変換ICをDXMIOのプログラム書き込みやそのデバッグに使用し、DXMIOに書き込まれるプログラムによって[[CN5~CN8>#w6769bd1]]・[[CN9~CN12>#meadac2d]]に接続されたDynamixelを制御します。~
#ref(E186_HOST_DXMIO.png,90%)

[[JP1~JP3>#JP1]]の設定にてI/Oボード上のUSBシリアル変換チップをDXMIOのGPIOに接続し、I/Oボード上のRS-485/TTL I/Fとの通信ラインを切り離します。[[JP5~JP7>#JP5]]の設定にて[[CN5~CN8>#w6769bd1]]・[[CN9~CN12>#meadac2d]]とDXMIO上のRS-485/TTL I/Fを接続します。
#ref(E186_JP_PT2.png)
|CENTER:60|CENTER:|c
|ジャンパ|Settings|h
|J1|open|
|J2|1-2 closed|
|J3|1-2 closed|
|J4|open or closed|
|J5|closed|
|J6|closed|
|J7|closed|

****DXMIOに関する留意点 [#g0a16e8c]
単体販売されているDXMIOとは次の点が異なります。
-DXMIOのCN1・CN3・CN4にはI/Oボードに接続する目的でピンヘッダを装備
-CN1-6(GPIO1)とCN1-7(GPIO0)を介して通信を行う前提のブートローダが出荷時にMPUへ書き込まれている

単体販売のDXMIOはUSARTライブラリを用いてプログラムの進捗や動作状況を確認する際にRS-485/TTL I/Fを使用する事になっています。しかしそのRS-485/TTL I/FをDynamixelとの通信に用いてしまうと、同じポートを介してUSARTを使ったデバッグができません。本処置はこれらを解消する事が目的です。

またDXMIOのページで紹介してる最新の[[サンプルプログラム>DXMIO#la4263e0]]は、本I/Oボードを用いて実行する事を想定した修正がなされています。ソースコード中のUSART_TYPEのマクロ定義を4~6に書き換えた上でe097b_usart.hをインクルードし、コンパイルし直す事で対応が完了します。

#html{{
<pre class="brush: c;">
#include  &lt;chip.h&gt;
#include  "e097b_def.h"

// USART_TYPEマクロで使用するUSARTと機能を選択
//  CN3/CN4     1:ポーリング, 2:割り込み, 3:DMA
//  CN1-6,CN1-7 4:ポーリング, 5:割り込み, 6:DMA
#ifndef USART_TYPE
  #define USART_TYPE 4
#endif
#include  "e097b_usart.h"
</pre>
}}

USART_TYPEの値を1~3に設定してコンパイルしたサンプルプログラムを書き込んだ場合は、I/Oボードの[[CN1>#j9406b01]]を介した通信が行われませんが、電気的に故障する事はありません。

なお同梱されるbinファイルはソースコードに宣言されているUSART_TYPEマクロに従ってコンパイルされており、本I/Oボードでは大半が有用に活用できません。~
本I/OボードのUSBシリアル変換ICを使って通信するbinファイルを生成する場合は、まずobjとbinフォルダを削除します。次にsrcフォルダに同梱されている「makebin_E186.cmd」を実行します。これにより強制的にUSART_TYPEを6に宣言した場合のbinファイルがbinフォルダに生成されます。

***PCをホストとする場合 [#z7aa5b9e]
USBシリアル変換ICをI/Oボード上のTTL及びRS-485 I/Fに接続し、PC上で動作するプログラムによって[[CN5~CN8>#w6769bd1]]・[[CN9~CN12>#meadac2d]]に接続されたDynamixelを制御します。DXMIOは必要に応じて使用します。
#ref(E186_HOST_PC.png,90%)

[[JP1~JP3>#JP1]]の設定にてI/Oボード上のUSBシリアル変換チップをI/Oボード上のRS-485/TTL I/Fに接続し、DXMIOのGPIO0/1をI/Oボードから切り離します。
#ref(E186_JP_PT1.png)
|CENTER:60|CENTER:|c
|ジャンパ|Settings|h
|J1|closed|
|J2|2-3 closed|
|J3|2-3 closed|

DXMIOを使用しない場合は、I/Oボードから取り外す事で[[JP4~JP7>#JP4]]の状態は問いません。~
しかしPCと通信させる目的でDXMIOにDynamixelクライアントファームウェアを書き込んでいる場合は、次のいずれかのジャンパを設定した上でDXMIOをI/Oボードに装着します。
-I/OボードのRS-485 I/Fを用いて通信~
#ref(E186_JP5_JP7_RS485.png)
|CENTER:60|CENTER:|c
|ジャンパ|Settings|h
|J4|closed or open|
|J5|closed|
|J6|closed|
|J7|open|
-I/OボードのTTL I/Fを用いて通信~
#ref(E186_JP5_JP7_TTL.png)
|CENTER:60|CENTER:|c
|ジャンパ|Settings|h
|J4|closed or open|
|J5|open|
|J6|open|
|J7|closed|

****PCからDynamixelを制御する[#faf98adb]
[[DYNAMIXEL basic tutorial]]を参照します。
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BTH077 Dynamixel Starter Kit B のバックアップ一覧^[4]
BTH077 Dynamixel Starter Kit B のバックアップソース(No. All)
- 1: 2022-06-26 (日) 00:03:28^[5] takaboo^[6]
- 現: 2022-07-17 (日) 11:47:23 takaboo^[6]
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