**とっても危険 [#mff04393] 火を扱うのと相違ないぐらい危険な作業です。数百度の金属の棒を手で握りながら行う作業なので、一度も火傷した経験が無いという人はいないのではないでしょうか。~ もちろん火災にも気をつけなければなりません。著者がどこでも平気でタバコを吸っていた時分は半田ごてで着火したことがあるぐらいですから、延焼しない理屈はありません。 今のご時世は何をするにも危ないから止めなさいという文化が根付いているので、リスクがあれば回避するのが普通なのでしょう。マイカーのボンネットを開けたことが無いという人もいるぐらいですから、不思議はありませんが。~ しかし、そんな事を言っている間に自力で何にもできなくなってしまいますので、ここではチャレンジする前提とします。 **半田付けをするにあたって [#ed6856a8] 個人的な話で恐縮ですが、半田付けの仕方を誰からか教わったかと言うとそういう記憶はなく、何の気なしに電子回路のキットを買ってきて、それを訳のわからないままいじくり倒して自力でできる様になった気がします。~ その後は学生の頃から秋葉原のジャンクショップなどで入手した基板からパーツを外したり、ユニバーサル基板に独自の実装をしたりと、今思うとかなりの練習になったと感じています。 #ref(soldering.png) 今や機械で半田付けするのと遜色ないテクニックを会得し、特殊なパッケージのICまで機械に頼らずに半田付けできるようになってしまいました。~ それだけ長く携わっている者が、初めての人になぜできない?とは言いません。絵を描くのと同じぐらいに練習が必要ですし、失敗したときのリカバリーも必要になります。 **石橋をたたきながら [#l6074207] 著者の修練のプロセスは全く参考にならないと思いますので、ここは専門の方に解説して頂くことにします。~ ハンダ付け職人の[[株式会社ノセ精機>http://www.noseseiki.com/]]さまが仕事で培ったノウハウを余すところなくホームページにて紹介されています。ここではノセ精機様のご厚意で紹介させていただいています。 #ref(noseseiki.png) 初めて半田付けにチャレンジする方は、まず「[[はんだ付け講座>http://www.noseseiki.com/kouza/index.html]]」を一通りご覧になり、実際に練習されたい方は[[教本や教材>http://www.noseseiki.com/kyouzai/index.html]]を利用されてはいかがでしょうか。 **最低限用意しておくもの [#uef96e57] ノセ精機さまが紹介されていらっしゃる「[[はんだ付け職人のハンダゴテセット>http://www.noseseiki.com/handakote/index.html]]」を選べば間違いは無いでしょう。 #ref(kotehon02.jpg) ちょっと高めかと思われるかもしれませんが、職人の経験が反映された道具や材料全て含まれていますので間違いありません。~ 間違った道具を選んで練習した暁には、間違った道具から引導される間違った処置が学習されてしまいますので、是非ともこの機会に良い道具を手にしておくことをお勧めします。[[はんだ付け講座>http://www.noseseiki.com/kisokouza/07.html]]にも道具の選び方が掲載されていますので、選定前に一読しておくこと良いでしょう。 **マイコンボードのどこに半田付けが必要なの? [#se7ea17c] 各々のマイコンボードの詳細は別の章で紹介しますが、基板に設けられたランド(コネクタなどの部品を装着するための穴)に対して半田付けが強いられます。~ マイコンボードから外の世界との接点はそのランドを中継する事になるため、実験しやすい様にコネクタやケーブルを装着するには半田付けを行わなくてはなりません。~ しかし1つや2つならまだしも、マイコンボードには数十個のランドがあり、一つとして無駄なランドはありません。脅している様ですが、失敗すると取り返しがつかない事態も起こりえますので、初めての方は心を落ち着かせてから取りかかるべきです。 使い方によって様々なパーツを半田付けする事になりますが、ここではひとまずマイコンボードに付属しているピンヘッダを取り付けることにします。~ ピンヘッダは金属の棒が剣山の様にならんでいるパーツでして、ランドだけの基板に半田付けしておけば、その後は半田付けをしなくても外部から配線がしやすくなる代物です。 #ref(pinheader.png) マイコンボードのランドに合わせてピンヘッダを仮置きしてました。ランドの直径はピンヘッダの太さよりも大きいので、この状態では結構ゆるゆるです。 #ref(pinheader2.png) 後はランドとピンを半田で取り付けるだけなのですが、四隅の4つのランドを先に半田付けする事をお勧めします。よく観察せずに沢山のランドをどんどん半田付けしてしまうと、基板とピンヘッダが垂直に配置されていなかった場合に修正が効かなくなってしまいます。その場合でも四隅だけ半田付けされていたならば、再度半田ごてをあてて半田を溶かせば微調整することができます。~ なお、ピンヘッダは金属のピンを樹脂で覆っている構成のため、1つのピンを半田ごてで長時間(長時間と言っても数秒)暖めていると、その周りの樹脂が溶けてしまいます。 基板の表裏どちらにピンヘッダを装着するのかは使い方によりますし、基板自体の表裏がどちらかという問題もありますが、ここでは次の写真の面に装着する事にします。 #ref(mounted.png) 基板に予め装着されているスイッチやコネクタとは反対の面にピンヘッダを装着すれば、ひとまず予め装着されているスイッチ類と直立してしまうピンヘッダが干渉して操作し辛くなく事はないでしょう。
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