3: 2013-09-19 (木) 15:56:28 takaboo[6] [7] | 現: 2016-12-22 (木) 16:37:19 takaboo[6] [8] | ||
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**概要 [#x0a22961] | **概要 [#x0a22961] | ||
- | 本製品(以後UD3.5と称す)は独立した2つのDCモータ用ブリッジ回路を搭載したインテリジェンスモータコントローラです。~ | + | 本製品(以後UD3.5と称す)は独立した2つのブラシ付DCモータ用ブリッジ回路を搭載したインテリジェンスモータコントローラです。~ |
モータドライバの他に11本のデジタル入出力端子を備え、そのうち8本はアナログ計測として使用でき、さらに任意周波数及びデューティーのPWM出力、パルス数やパルス幅計測を行う事ができます。~ | モータドライバの他に11本のデジタル入出力端子を備え、そのうち8本はアナログ計測として使用でき、さらに任意周波数及びデューティーのPWM出力、パルス数やパルス幅計測を行う事ができます。~ | ||
また、I/FにUSB・RS485・Bluetooth(Advanceのみ)の3種類を装備していますので、様々なホストとのコミュニケーションをサポートします。~ | また、I/FにUSB・RS485・Bluetooth(Advanceのみ)の3種類を装備していますので、様々なホストとのコミュニケーションをサポートします。~ | ||
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またAPIでスレーブとして初期化する事で、他のDynamixelと合わせて別途用意されたホストからの指令で運転することも可能です。 | またAPIでスレーブとして初期化する事で、他のDynamixelと合わせて別途用意されたホストからの指令で運転することも可能です。 | ||
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|使用方法によっては人や財産を失う恐れがある可能性があります。本ドキュメントを熟読し、危険性の理解と運用方法を順守してください。| |
- | | :idea:|使用方法によっては人や財産を失う恐れがある可能性があります。本ドキュメントを熟読し、危険性の理解と運用方法を順守してください。| | + | |
+ | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|2016年12月以後のロットにおいてKO社製コネクタの廃番に伴いモータ用コネクタの仕様が変更されました。&br;ユニバーサルドライバからケーブルが引き出され、ケーブル端にAMASS製XT60コネクタが装着されます。| | ||
**仕様 [#ccb8af41] | **仕様 [#ccb8af41] | ||
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|コネクタ |ホストPC間: USB (USB microB)x1&br;GPIO: 2.5mmピッチ3ピンオスヘッダ(信号・5V・GND)x11&br;モータ用電源:近藤科学 ストロングゴールドコネクターx1&br;モータ用: 近藤科学 レーシングコネクターx2&br;Dynamixel I/F (MPU&センサ電源用):molex 22-03-5045x1 | | |コネクタ |ホストPC間: USB (USB microB)x1&br;GPIO: 2.5mmピッチ3ピンオスヘッダ(信号・5V・GND)x11&br;モータ用電源:近藤科学 ストロングゴールドコネクターx1&br;モータ用: 近藤科学 レーシングコネクターx2&br;Dynamixel I/F (MPU&センサ電源用):molex 22-03-5045x1 | | ||
|GPIO機能 |GPIOは全部で11ch装備し以下の機能を割当可能(排他含)&br;汎用入力:11ch(プルアップON/OFF機能あり)&br;汎用出力:11ch(オープンドレイン出力機能あり)&br;アナログ入力:8ch(分解能10bit)&br;パルス幅計測:3ch(分解能16bit 基準クロックは47k~24MHzの中で5段階)&br;PWM出力:3ch(分解能16bit 基準クロックは47k~24MHzの中で5段階) | | |GPIO機能 |GPIOは全部で11ch装備し以下の機能を割当可能(排他含)&br;汎用入力:11ch(プルアップON/OFF機能あり)&br;汎用出力:11ch(オープンドレイン出力機能あり)&br;アナログ入力:8ch(分解能10bit)&br;パルス幅計測:3ch(分解能16bit 基準クロックは47k~24MHzの中で5段階)&br;PWM出力:3ch(分解能16bit 基準クロックは47k~24MHzの中で5段階) | | ||
- | |環境配慮 |Rohs未対応 | | + | |環境配慮 |初回ロットを除き鉛フリー半田・Rohs対応 | |
***内部簡略ブロック [#h7708d30] | ***内部簡略ブロック [#h7708d30] | ||
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****CN3 [#d3507a3a] | ****CN3 [#d3507a3a] | ||
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|電源の逆接続は電源回路の即時破壊・全損扱いとなる。| |
- | | :idea:|電源の逆接続は電源回路の即時破壊・全損扱いとなる。| | + | |
|基板側ヘッダー |[[22-03-5045>http://www.molex.com/molex/products/datasheet.jsp?part=active/0022035045_PCB_HEADERS.xml&channel=Products&Lang=ja-jp]] | | |基板側ヘッダー |[[22-03-5045>http://www.molex.com/molex/products/datasheet.jsp?part=active/0022035045_PCB_HEADERS.xml&channel=Products&Lang=ja-jp]] | | ||
Line 86: | Line 86: | ||
****CN4 [#o42a9643] | ****CN4 [#o42a9643] | ||
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|microUSBケーブルは同梱されませんので、市販のUSB[micro-B]<->USB[A]ケーブルを別途お買い求めの上ご利用下さい。| |
- | | :idea:|microUSBケーブル同梱しませんので、市販のUSB[Micro-B]<->USB[A]ケーブルを別途お買い求めの上ご利用ください。| | + | |
-USB-microB | -USB-microB | ||
-PC(ホスト)と本ボード上のMPU(デバイス)間のUSBによる通信用 | -PC(ホスト)と本ボード上のMPU(デバイス)間のUSBによる通信用 | ||
Line 103: | Line 102: | ||
****MPOW [#l2483aa2] | ****MPOW [#l2483aa2] | ||
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|電源の逆接続はブリッジ回路の即時破壊・全損扱いとなる。| |
- | | :idea:|電源の逆接続はブリッジ回路の即時破壊・全損扱いとなる。| | + | |
|ストロングゴールドコネクター オス |[[No.05022>http://www.kopropo.co.jp/sys/archives/182]] | | |ストロングゴールドコネクター オス |[[No.05022>http://www.kopropo.co.jp/sys/archives/182]] | | ||
Line 180: | Line 178: | ||
IEC61000-4-2 level4のESD保護~ | IEC61000-4-2 level4のESD保護~ | ||
電流制限用に47Ωの直列抵抗搭載~ | 電流制限用に47Ωの直列抵抗搭載~ | ||
- | 出力時の最大電圧は3.3V | + | 出力時レベル:L=0~0.4V/H=2.9~3.3V~ |
+ | 入力時レベル:L=-0.3~0.8V/H=2~5.5V~ | ||
+ | 絶対最大定格:-0.3~5.5V~ | ||
+ | 全GPIO総電流:100mA以下(入出力にかかわらず) | ||
-③ピン(GND)はボード内全て(ロジックおよびモータ電源)において共通 | -③ピン(GND)はボード内全て(ロジックおよびモータ電源)において共通 | ||
-プログラマブルな内蔵プルアップ抵抗(約100kΩ)を搭載。 | -プログラマブルな内蔵プルアップ抵抗(約100kΩ)を搭載。 | ||
Line 193: | Line 194: | ||
IEC61000-4-2 level4のESD保護~ | IEC61000-4-2 level4のESD保護~ | ||
電流制限用に47Ωの直列抵抗搭載~ | 電流制限用に47Ωの直列抵抗搭載~ | ||
- | 出力時の最大電圧は3.3V | + | 出力時レベル:L=0~0.4V/H=2.9~3.3V~ |
+ | 入力時レベル:L=-0.3~0.8V/H=2~5.5V~ | ||
+ | 絶対最大定格:-0.3~5.5V~ | ||
+ | 全GPIO総電流:100mA以下(入出力にかかわらず) | ||
-③ピン(GND)はボード内全て(ロジックおよびモータ電源)において共通 | -③ピン(GND)はボード内全て(ロジックおよびモータ電源)において共通 | ||
-プログラマブルな内蔵プルアップ抵抗(約100kΩ)を搭載。 | -プログラマブルな内蔵プルアップ抵抗(約100kΩ)を搭載。 | ||
Line 209: | Line 213: | ||
****JP1 [#w3ccf192] | ****JP1 [#w3ccf192] | ||
-CN3近傍に配置された半田ジャンパで、ショートする事でRS485 I/Fのターミネータが活性化する | -CN3近傍に配置された半田ジャンパで、ショートする事でRS485 I/Fのターミネータが活性化する | ||
- | -出荷時にショート(ターミネータON) | + | -出荷時にオープン(ターミネータOFF) |
****BZ1 [#p92a2f56] | ****BZ1 [#p92a2f56] | ||
-ブザー | -ブザー | ||
Line 235: | Line 240: | ||
PCのUSBバスパワーでボード内の電源供給を行う他に、PCとMPUとの有線による通信手段を提供します。~ | PCのUSBバスパワーでボード内の電源供給を行う他に、PCとMPUとの有線による通信手段を提供します。~ | ||
PCとUSBケーブルで接続しブートローダのコマンドモードが起動すると、PCからは増設シリアルポートとして見えます。 | PCとUSBケーブルで接続しブートローダのコマンドモードが起動すると、PCからは増設シリアルポートとして見えます。 | ||
+ | ***RS485 [#l3a0ca24] | ||
+ | RS485 I/F(CN3)はDynamixelシリーズと電気的に互換性を持っています。ユーザプログラムによってDynamixelプロトコルのホストにもクライアントにも使用でき、単純なコンソールとしても機能させることができます。 | ||
+ | |||
+ | なお、USB(CN4)へのアプローチが基板と平行になっているため、ロボットなどへ組み込んだ際に機構物等でUSBケーブルが接続できなくなる場合があります。その時は、RS485 I/F(CN3)をコンソールの代用として使用する事をおすすめします。PC用のRS485 I/Fとして、[[BTE061E]]や[[BTE068B]]が使用できます。 | ||
+ | -コンソールないしDynamixelクライアントとして使用 | ||
+ | #ref(CN3_to_USB.png,70%) | ||
+ | -Dynamixelのホストとして使用 | ||
+ | #ref(CN3_to_DXHOST.png,70%) | ||
***ブートローダ [#y20bce9e] | ***ブートローダ [#y20bce9e] | ||
Line 412: | Line 425: | ||
: J1 (GPIO0) | 左前土俵検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE007 IRPXセンサ>BTE007]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | : J1 (GPIO0) | 左前土俵検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE007 IRPXセンサ>BTE007]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | ||
: J2 (GPIO1) | 右前土俵検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE007 IRPXセンサ>BTE007]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | : J2 (GPIO1) | 右前土俵検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE007 IRPXセンサ>BTE007]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | ||
- | : J3 (GPIO2) | 左前ないし左にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023 800mm光センサ>BTE023]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | + | : J3 (GPIO2) | 左前ないし左にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023B 800mmIRリフレクタ >BTE023B]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 |
- | : J4 (GPIO3) | 前方にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023 800mm光センサ>BTE023]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | + | : J4 (GPIO3) | 前方にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023B 800mmIRリフレクタ >BTE023B]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 |
- | : J5 (GPIO4) | 右前ないし右にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023 800mm光センサ>BTE023]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 | + | : J5 (GPIO4) | 右前ないし右にいる相手検出を目的としたセンサを接続。ここでは[[BTE023B 800mmIRリフレクタ >BTE023B]]を想定し、5Vの電源供給も含め3線を接続する。 |
: J8 (GPIO7) | ラジコン用受信器の電源供給用。未使用のJ6ないしJ7でも構わない。5Vで利用出来る受信器を想定。 | : J8 (GPIO7) | ラジコン用受信器の電源供給用。未使用のJ6ないしJ7でも構わない。5Vで利用出来る受信器を想定。 | ||
: J9 (GPIO8) | ラジコン用受信器のCH1。右側のモータ(M1)のパワー及び回転方向を指令する信号が供給される前提。 | : J9 (GPIO8) | ラジコン用受信器のCH1。右側のモータ(M1)のパワー及び回転方向を指令する信号が供給される前提。 | ||
Line 431: | Line 444: | ||
+転送したプログラムに実行が遷移する際にSIMPLE TERMで開いているポートが切断されるが、プログラムが正常に実行されてしまえば再度活性化してポートが自動的に開く。 | +転送したプログラムに実行が遷移する際にSIMPLE TERMで開いているポートが切断されるが、プログラムが正常に実行されてしまえば再度活性化してポートが自動的に開く。 | ||
**注意事項 [#wb28fb6c] | **注意事項 [#wb28fb6c] | ||
- | + | |CENTER:BGCOLOR(red): :idea:|下記に記載された事項以外にも、経験を踏まえた危険回避方策を講じる事。&br;安全に配慮しない場合は人命や財産を失う恐れがある。&br;また従わない場合は保証対象外となる。| | |
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |
- | | :idea:|下記に記載された事項以外にも、経験を踏まえた危険回避方策を講じる事。&br;安全に配慮しない場合は人命や財産を失う恐れがある。&br;また従わない場合は保証対象外となる。| | + | |
-知識と認識がある場合を除き、MPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | -知識と認識がある場合を除き、MPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | ||
-電流をシンクできない直流電源装置等をモータ用電源として使用しない事。状況によっては逆起電力によって見かけ上の電源電圧が上昇し、耐圧を超える場合がある。 | -電流をシンクできない直流電源装置等をモータ用電源として使用しない事。状況によっては逆起電力によって見かけ上の電源電圧が上昇し、耐圧を超える場合がある。 | ||
Line 445: | Line 456: | ||
-Bluetoothを使用する場合は電波が遮蔽されないよう留意する事。 | -Bluetoothを使用する場合は電波が遮蔽されないよう留意する事。 | ||
-ラジコン用のプロポをUD3.5に近づけると正常な動作を得られなくなる。少なくとも数メートル以上離す事。 | -ラジコン用のプロポをUD3.5に近づけると正常な動作を得られなくなる。少なくとも数メートル以上離す事。 | ||
+ | -基板BOTTOMの露出パッドはいかなる場合も短絡してはならない。 | ||
+ | -基板TOPの両端に配置されたコンデンサのリードはいかなる場合も短絡してはならない。 | ||
+ | -2枚構成の基板を固定している四隅のネジはGNDと同電位。 | ||
-ゲートON中はPWM指令値が0であっても回生ブレーキ状態となる。 | -ゲートON中はPWM指令値が0であっても回生ブレーキ状態となる。 | ||
-タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。動作時間を優先する場合は、実行タスク数を制限すること。 | -タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。動作時間を優先する場合は、実行タスク数を制限すること。 | ||
-本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 | -本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 |
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