5: 2010-07-19 (月) 21:35:01 takaboo[6] [7] | 6: 2010-07-27 (火) 20:42:48 takaboo[6] [8] | ||
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Line 59: | Line 59: | ||
****CN3 [#c0d4bab9] | ****CN3 [#c0d4bab9] | ||
+ | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
+ | | :idea:|バッテリを取り外した直後は搭載されたコンデンサに電荷が残っており、ショートすると放電する等の危険性がある。| | ||
-Hブリッジ(モータ)電源供給用 | -Hブリッジ(モータ)電源供給用 | ||
-図上より順に ①:+(モータ電源), ②:-(GND) の端子割り当て | -図上より順に ①:+(モータ電源), ②:-(GND) の端子割り当て | ||
Line 119: | Line 121: | ||
****J12 [#u979e189] | ****J12 [#u979e189] | ||
+ | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
+ | | :idea:|本機能によるシャットダウンの使用を禁止し、必ずオープン状態で使用の事。出荷分はピンヘッダをカット済み。| | ||
-図左より順に ①:SIG, ②:5V出力, ③:GND の端子割り当て | -図左より順に ①:SIG, ②:5V出力, ③:GND の端子割り当て | ||
-①ピン(SIG端子)と③ピン(GND)を短絡すると5V用DCDCコンバータがシャットダウン(ボード内の5V・3.3V・12Vの電源がOFFになる)し消費電流が0.3mA以下に減少する~ | -①ピン(SIG端子)と③ピン(GND)を短絡すると5V用DCDCコンバータがシャットダウン(ボード内の5V・3.3V・12Vの電源がOFFになる)し消費電流が0.3mA以下に減少する~ | ||
なおUSB(CN2)からのバスパワーは本端子の影響を受けないため、シャットダウン中でもCPUのみ活性化する | なおUSB(CN2)からのバスパワーは本端子の影響を受けないため、シャットダウン中でもCPUのみ活性化する | ||
-シャットダウンさせない場合は①ピン(SIG端子)をオープンにしておく事 | -シャットダウンさせない場合は①ピン(SIG端子)をオープンにしておく事 | ||
+ | |||
**各機能の詳細 [#db9530a6] | **各機能の詳細 [#db9530a6] | ||
+ | ***電源の印加順序 [#l7a7e35f] | ||
+ | CN1とCN2の電源には印加順序があります。誤動作や破損を防ぐため、以下の以下の順序に従ってください。 | ||
+ | ~&color(red){電源ON}; | ||
+ | +CN1にCPU及びセンサ用電源を接続しLED2の点灯を確認 | ||
+ | +CN3にモータ用電源を接続 | ||
+ | |||
+ | ~&color(red){電源OFF}; | ||
+ | +負荷を駆動していない状態でCN3からモータ用電源を切断 | ||
+ | +CN1からマイコン用電源を切断 | ||
+ | |||
+ | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
+ | | :idea:|本手順に従わない場合は回路の誤動作による焼損の可能性がある。| | ||
+ | |||
***CPU電源 [#c08ff775] | ***CPU電源 [#c08ff775] | ||
CPU電源の入力方法は3つあり、各々目的が異なります。 | CPU電源の入力方法は3つあり、各々目的が異なります。 | ||
Line 135: | Line 153: | ||
電源電圧が高い方が優先される回路となっています。両社を接続したとしても大抵の場合はCN1からの電源が優先されることになります。~ | 電源電圧が高い方が優先される回路となっています。両社を接続したとしても大抵の場合はCN1からの電源が優先されることになります。~ | ||
ユーザプログラムが書き込まれていれば自動的に実行が開始されます。 | ユーザプログラムが書き込まれていれば自動的に実行が開始されます。 | ||
+ | |||
***USB [#f213387d] | ***USB [#f213387d] | ||
PCのUSBバスパワーでボード内の電源供給を行う他に、PCとマイコンとの有線による通信手段を提供します。~ | PCのUSBバスパワーでボード内の電源供給を行う他に、PCとマイコンとの有線による通信手段を提供します。~ | ||
Line 741: | Line 760: | ||
-パラメータ | -パラメータ | ||
--uint8_t '''freq''' | --uint8_t '''freq''' | ||
- | ~周波数を0~200[kHz]で指定。 | + | ~周波数を0~200[kHz]で指定。~ |
+ | なお周波数が高くなると最終段での出力が得られにくくなるため、最大でも100kHz程度にとどめることを推奨する。 | ||
~デフォルトは50kHz | ~デフォルトは50kHz | ||
-戻り値 | -戻り値 | ||
Line 797: | Line 817: | ||
-パラメータ | -パラメータ | ||
--uint8_t '''freq''' | --uint8_t '''freq''' | ||
- | ~周波数を0~200[kHz]で指定。 | + | ~周波数を0~200[kHz]で指定。~ |
+ | なお周波数が高くなると最終段での出力が得られにくくなるため、最大でも100kHz程度にとどめることを推奨する。 | ||
~デフォルトは50kHz | ~デフォルトは50kHz | ||
-戻り値 | -戻り値 | ||
Line 862: | Line 883: | ||
// 両モータの回転を逆転します。 | // 両モータの回転を逆転します。 | ||
UD3_SET_MOTORREVRSE (_M1_REV | _M2_REV); | UD3_SET_MOTORREVRSE (_M1_REV | _M2_REV); | ||
+ | |||
+ | ***UD3_SET_MOTORENABLE [#x441e3d8] | ||
+ | モータの駆動回路を活性/不活性化する。 | ||
+ | int UD3_SET_MOTORENABLE (int8_t enb); | ||
+ | -パラメータ | ||
+ | --int8_t '''enbv''' | ||
+ | ~0でモータドライバの機能を不活性化しモータをフリー状態にする。1でモータドライバの機能を活性化し各パラメータに応じて出力がなされる。 | ||
+ | ~デフォルトは0。 | ||
+ | -戻り値 | ||
+ | ~成功すると0 、パラメータエラーがあった場合は-1が返される。 | ||
+ | -使用例 | ||
+ | // モータ駆動回路を活性化する。 | ||
+ | UD3_SET_MOTORENABLE (1); | ||
+ | |||
+ | ***UD3_SET_MOTORRAMP [#o63cc21d] | ||
+ | M1/M2共に指令デューティーに対して最終段は常時ランプ関数を介して出力がなされる。その際のミリ秒毎での増分を設定する。 | ||
+ | int UD3_SET_MOTORRAMP (int8_t ramp); | ||
+ | -パラメータ | ||
+ | --int8_t '''ramp''' | ||
+ | ~1ミリ秒あたりの増分を1~200‰の値で与える。~ | ||
+ | 1を指定した場合、デューティー比を0‰の状態から1000‰へ変更すると1秒かけて0‰から1000‰へ直線的に変化する。また200を指定した場合、デューティー比を0‰の状態から1000‰へ変更すると5ミリ秒かけて0‰から1000‰へ直線的に変化する。 | ||
+ | ~デフォルトは20。 | ||
+ | -戻り値 | ||
+ | ~成功すると0 、パラメータエラーがあった場合は-1が返される。 | ||
+ | -使用例 | ||
+ | // 1ミリ秒毎の勾配を10‰に設定 | ||
+ | UD3_SET_MOTORRAMP (10); | ||
***UD3_SET_DUTY [#u0bc4a8b] | ***UD3_SET_DUTY [#u0bc4a8b] | ||
Line 1248: | Line 1296: | ||
***利用上の注意 [#i2beab9a] | ***利用上の注意 [#i2beab9a] | ||
+ | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | ||
+ | | :idea:|下記に記載された事項以外にも、経験を踏まえた危険回避方策を講じる事。&br;安全に配慮しない場合は人命や財産を失う恐れがある。| | ||
-CPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | -CPU及びセンサ用電源とモータ用電源は同じソースから供給しない事。 | ||
- | -高いモータ用電源の使用はひかえる事。Lipoの場合7.4Vバッテリパックを2本直列程度にとどめる事を強く推奨する。 | + | -一般的な直流電源装置をモータ用電源として使用しない事。 |
+ | -高いモータ用電源の使用はひかえる事。当然アクチュエータにもよるが、公称7.4Vバッテリパックを2本直列程度にとどめる事を強く推奨する。 | ||
+ | -ノイズが大きいモータを使用する場合はノイズ対策を十分に施す事。 | ||
+ | -基本的にフルパワーでモータの正逆回転の往来は許容しない。低電圧であっても逆転した瞬間にFETの絶対最大定格を超える可能性が高くなり、その場合は即時短絡破壊する。 | ||
-万が一モータ駆動用のHブリッジが破損するときわめて大きな短絡電流が流入する。その際モータ用電源として接続したバッテリが電流制限ないし保護機能を持っていない場合は、極めて重篤な事態を生じる可能性がある。 | -万が一モータ駆動用のHブリッジが破損するときわめて大きな短絡電流が流入する。その際モータ用電源として接続したバッテリが電流制限ないし保護機能を持っていない場合は、極めて重篤な事態を生じる可能性がある。 | ||
-運転中以外はバッテリは必ず取り外す。 | -運転中以外はバッテリは必ず取り外す。 | ||
-ブスバーに直接半田したり導電性の物と接触させてはならない。 | -ブスバーに直接半田したり導電性の物と接触させてはならない。 | ||
- | -本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 | ||
-移動台車等を構成した際にUSBケーブルを接続したまま使用しない。 | -移動台車等を構成した際にUSBケーブルを接続したまま使用しない。 | ||
-タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。よほどの事が無い限りシングルタスクにとどめておくことを推奨する。 | -タスクを複数起動すると1つのタスクの実行時間が延びる。よほどの事が無い限りシングルタスクにとどめておくことを推奨する。 | ||
+ | -本製品にかかるいかなる損害が生じても、本製品の単価を超える保障は行わない。 |
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