27: 2011-06-16 (木) 19:13:35 takaboo[6] [7] | 28: 2011-07-22 (金) 15:45:44 takaboo[6] [8] | ||
---|---|---|---|
Line 14: | Line 14: | ||
|リビジョン |E092&br;E092B&br;E092C (現行)| | |リビジョン |E092&br;E092B&br;E092C (現行)| | ||
|動作温度 |0~+50℃ | | |動作温度 |0~+50℃ | | ||
- | |外部電源 |電源電圧範囲:DC7.2V~DC26V&br;絶対最大定格電圧:DC30V&br;最大スイッチング電流:50A(E093C), 30A(E093, E093B) | | + | |外部電源 |電源電圧範囲:DC7.2V~DC26V&br;絶対最大定格電圧:DC30V&br;最大スイッチング電流:50A(E092C), 30A(E092, E092B) | |
- | |搭載主要機能 |AT91SAM7S512(48MHz), 3軸加速度センサ, Bluetooth(ZEAL-C01), ブザー, プッシュスイッチ, DIPスイッチ, microSDスロット, Dynamixel RS485 I/F x4, Dynamixel TTL I/F x5, モニタLED x3, JTAGコネクタ, 電源スイッチ, 電源コネクタ, USB miniBコネクタ | | + | |搭載主要機能 |E093,E093B:AT91SAM7S512(48MHz)&br;E093C:AT91SAM7S256C(48MHz)&br;3軸加速度センサ, Bluetooth(ZEAL-C01), ブザー, プッシュスイッチ, DIPスイッチ, microSDスロット, Dynamixel RS485 I/F x4, Dynamixel TTL I/F x5, モニタLED x3, JTAGコネクタ, 電源スイッチ, 電源コネクタ, USB miniBコネクタ | |
|寸法 |W74×D40mm (±0.5mm)| | |寸法 |W74×D40mm (±0.5mm)| | ||
|環境配慮 |RoHS準拠, 鉛フリー半田 | | |環境配慮 |RoHS準拠, 鉛フリー半田 | | ||
Line 49: | Line 49: | ||
***CN14 [#u3de666f] | ***CN14 [#u3de666f] | ||
- | DBGU コネクタ。 | + | DBGUコネクタ。主にLCDの接続を目的とします。 |
***CN15 [#bf0897cc] | ***CN15 [#bf0897cc] | ||
Line 55: | Line 55: | ||
***CN16 [#me2d411a] | ***CN16 [#me2d411a] | ||
- | [[BTE067B TINY JTAG-ICE2>BTE067B]]をBTE066 JTAG ICE変換ケーブルを介して接続します。~ | + | E092,E092Bに限り[[BTE067B TINY JTAG-ICE2>BTE067B]]をBTE066 JTAG ICE変換ケーブルを介して接続します。E092C以降からは装備されません。~ |
マイコンに予め搭載されたブートローダを使用せず、ユーザ自身により全ての制御プログラムを作成したり、ICE等によりデバッグを行う場合に使用します。 | マイコンに予め搭載されたブートローダを使用せず、ユーザ自身により全ての制御プログラムを作成したり、ICE等によりデバッグを行う場合に使用します。 | ||
Line 66: | Line 66: | ||
***DIP1 [#w57f2b45] | ***DIP1 [#w57f2b45] | ||
- | 4ビットのDIPスイッチです。~ | + | E092,E092Bは4ビットの鍵盤型DIPスイッチ、E092C以降はロータリーDIPスイッチが装備されます。~ |
ブートローダでは使用されず、アプリケーションプログラムにて入力状態を取得できます。 | ブートローダでは使用されず、アプリケーションプログラムにて入力状態を取得できます。 | ||
***DIP2 [#f954a543] | ***DIP2 [#f954a543] | ||
- | 2ビットのDIPスイッチで、ZEAL-C01のモードを設定します。なお、本製品においてはZEAL-C01のモードをマイコンから直接制御するため、本ディップスイッチは両ビット共にOFFにしておく必要があります。 | + | E092,E092Bの一部に装着されます。E092C以降からは装備されません。2ビットのDIPスイッチで、ZEAL-C01のモードを設定します。なお、本製品においてはZEAL-C01のモードをマイコンから直接制御するため、本ディップスイッチは両ビット共にOFFにしておく必要があります。 |
***LED1 [#nf2bb473] | ***LED1 [#nf2bb473] | ||
Line 79: | Line 79: | ||
***LED3 [#xe5dc591] | ***LED3 [#xe5dc591] | ||
- | Bluetooth(ZEAL)の無線接続が完了すると緑色に点灯します。 | + | Bluetoothによる無線接続が完了すると緑色に点灯します。 |
**各機能の詳細 [#j58996d5] | **各機能の詳細 [#j58996d5] | ||
Line 100: | Line 100: | ||
***ブートローダ [#g271227d] | ***ブートローダ [#g271227d] | ||
****FDIII-HC ブートローダのアップデート [#k87c4f80] | ****FDIII-HC ブートローダのアップデート [#k87c4f80] | ||
- | 本ドキュメントではブートローダのバージョンが2.0であることを前提に記述しています。もしそれより古いバージョンを使用している場合は、次の手順に従ってブートローダを最新のバージョンに更新してください。~ | + | 本ドキュメントではブートローダのバージョンが2.3であることを前提に記述しています。バージョン2.0及び2.1が適用されている場合は、次の手順に従ってブートローダを最新のバージョンに更新してください。 |
- | なお、GCC Developer Liteは必ずVer.2.3.2.7以降を適用してください。 | + | |
+アップデートファイルの入手~ | +アップデートファイルの入手~ | ||
- | 以下のURLよりZIP形式で圧縮されたアップデートファイルをダウンロードします。なお、このファイルはV2.0よりも前のバージョンからV2.0にアップデートするファイルですので、V2.0以降が適用済みの場合は利用できません。~ | + | 以下のURLよりZIP形式で圧縮されたアップデートファイルをダウンロードします。なお、このファイルはV2.0よりも前のバージョンからV2.3にアップデートする場合は利用できません。~ |
- | [[FDIII-HC_Bootloader_update_v2.0.zip:http://www.besttechnology.co.jp/download/FDIII-HC_Bootloader_update_v2.0.zip]]~ | + | [[FDIII-HC_Bootloader_update_v2.3.zip:http://www.besttechnology.co.jp/download/FDIII-HC_Bootloader_update_v2.3.zip]]~ |
- | ダウンロードしたZIPファイルを解凍し、同梱される FDIII-HC_UpdateToV2.0.bin を任意のフォルダにコピーします。 | + | ダウンロードしたZIPファイルを解凍し、同梱される FDIII-HC_UpdateToV2.3.bin を任意のフォルダにコピーします。 |
+アップデートファイルの転送~ | +アップデートファイルの転送~ | ||
FDIII-HCをPCに装着しブートローダを起動します。SIMPLE TERMでFDIII-HCの仮想COMポートを開き、ブートローダのコマンドモードになっていることを確認します。~ | FDIII-HCをPCに装着しブートローダを起動します。SIMPLE TERMでFDIII-HCの仮想COMポートを開き、ブートローダのコマンドモードになっていることを確認します。~ | ||
'w'コマンドを入力した後'y'を入力し、ブートローダをアプリケーションプログラムの受信待機状態にします。 | 'w'コマンドを入力した後'y'を入力し、ブートローダをアプリケーションプログラムの受信待機状態にします。 | ||
- | --< FDIII Ver.1.8 by BestTechnology >-- | + | --< FDIII Ver.2.1 by BestTechnology >-- |
>w | >w | ||
START UPLOAD... | START UPLOAD... | ||
ARE YOU SURE? (Y/N) y | ARE YOU SURE? (Y/N) y | ||
- | 次にSIMPLE TERMの転送メニュー→ファイル送信をクリックし、先に解凍した FDIII-HC_UpdateToV2.0.bin を指定して転送を開始します。 | + | 次にSIMPLE TERMの転送メニュー→ファイル送信をクリックし、先に解凍した FDIII-HC_UpdateToV2.3.bin を指定して転送を開始します。 |
<SUCCESS> | <SUCCESS> | ||
> | > | ||
Line 120: | Line 119: | ||
アップデートプログラムはユーザプログラムとして提供され、ブートローダから実行されない限り更新は行われません。アップデートプログラムの転送が完了したら'g'コマンドを入力し、アップデートプログラムを実行させます。~ | アップデートプログラムはユーザプログラムとして提供され、ブートローダから実行されない限り更新は行われません。アップデートプログラムの転送が完了したら'g'コマンドを入力し、アップデートプログラムを実行させます。~ | ||
しばらくしてFDIII-HCからアラーム音が発せられLEDが点滅すれば、アップデートプログラムが実行されている状態となります。SIMPLE TERMのターミナルウィンドウには以下の表示がなされます。 | しばらくしてFDIII-HCからアラーム音が発せられLEDが点滅すれば、アップデートプログラムが実行されている状態となります。SIMPLE TERMのターミナルウィンドウには以下の表示がなされます。 | ||
- | Push [SPACE] key to update FDIII-HC bootloader v2.0 | + | Push space key to update FDIII-HC bootloader v2.3 |
ここでスペースキーを押すとアップデート処理が開始され、それ以外のキーを押すとアップデートがキャンセルされます。~ | ここでスペースキーを押すとアップデート処理が開始され、それ以外のキーを押すとアップデートがキャンセルされます。~ | ||
スペースキーを押すと以下の様なメッセージが順に表示され、成功すれば新しくなったブートローダの起動メッセージが表示されます。 | スペースキーを押すと以下の様なメッセージが順に表示され、成功すれば新しくなったブートローダの起動メッセージが表示されます。 | ||
- | Push [SPACE] key to update FDIII-HC bootloader v2.0 | + | Push space key to update FDIII-HC bootloader v2.3 |
Start to burn ....success | Start to burn ....success | ||
Verifying ...........................................succcess | Verifying ...........................................succcess | ||
- | Rebooting ... | + | Please unplug USB cable ... |
- | + | USBケーブルを抜き差しし、SIMPLE TERMのターミナルウィンドウに以下のメッセージが表示されたらアップデートは成功しています。 | |
- | --< FDIII Ver.2.0 by BestTechnology >-- | + | --< FDIII Ver.2.3 by BestTechnology >-- |
> | > | ||
+Bluetoothの設定~ | +Bluetoothの設定~ | ||
- | ブートローダを更新するとBluetoothの諸設定が初期化されます。Bluetoothっを使用する場合は再度必要な設定を行ってください。 | + | ブートローダを更新するとBluetoothの諸設定が初期化されます。Bluetoothを使用する場合は再度必要な設定を行ってください。 |
更新内容:~ | 更新内容:~ | ||
- | V2.0 (2010/12/13)~ | + | V2.3 (2011/07/14) |
+ | -Rev.Cの基板に適用したAT91SAM7S256に伴うコードサイズの最適化 | ||
+ | -ユーザアプリの起動アドレスを元に戻す(0x106000) | ||
+ | -WDTの活性化(タイムアウトは約10秒) | ||
+ | -Bluetoothモジュールとの通信タイムアウトを追加 | ||
+ | -microSDカードからユーザプログラムを自動ロードする機能を追加 | ||
+ | -不揮発メモリ領域を拡大 | ||
+ | |||
+ | V2.2 (2011/04/13 未リリース) | ||
+ | -コードサイズ肥大に伴うユーザアプリの起動アドレスを変更(0x108000) | ||
+ | -Bluetoothモジュールとの通信機能を見直し | ||
+ | -microSDカードからユーザプログラムをロードする機能を追加 | ||
+ | -ブートローダで使用する不揮発メモリ領域を追加~ | ||
+ | |||
+ | V2.1 (2011/3/23) | ||
+ | -USBの接続条件を追加 | ||
+ | |||
+ | V2.0 (2010/12/13) | ||
+ | -ユーザアプリの起動アドレスを変更(0x106000) | ||
-Bluetoothモジュールに設定できる内容を増強 (認証・検索のON/OFF) | -Bluetoothモジュールに設定できる内容を増強 (認証・検索のON/OFF) | ||
-接続性の向上を目的としたUSBドライバの更新 (それに伴いユーザプログラムのブートアドレスが変更) | -接続性の向上を目的としたUSBドライバの更新 (それに伴いユーザプログラムのブートアドレスが変更) | ||
Line 141: | Line 158: | ||
USBないしBluetooth経由で本装置を操作するための専用プログラムが予め搭載されており、ユーザプログラムの転送やDynamixel用ハブ、Bluetoothの設定等をシリアルターミナル経由で行う事が出来ます。~ | USBないしBluetooth経由で本装置を操作するための専用プログラムが予め搭載されており、ユーザプログラムの転送やDynamixel用ハブ、Bluetoothの設定等をシリアルターミナル経由で行う事が出来ます。~ | ||
SIMPLE TERMで該当のポートを開き、ブートローダのコマンドモードに入ると以下のメッセージ及びプロンプトが表示されます。 | SIMPLE TERMで該当のポートを開き、ブートローダのコマンドモードに入ると以下のメッセージ及びプロンプトが表示されます。 | ||
- | --< FDIII Ver.2.0 by BestTechnology >-- | + | --< FDIII Ver.2.3 by BestTechnology >-- |
> | > | ||
この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | ||
>? | >? | ||
- | --< FDIII Ver.2.0 by BestTechnology >-- | + | --< FDIII Ver.2.3 by BestTechnology >-- |
- | [w]:UPLOAD [g]:BOOT [i]:FLASH INFO [e]:ERASE [b]:BLUETOOTH | + | [w]:HOST FILE UPLOAD [g]:BOOT [i]:FLASH INFO [e]:ERASE [b]:BLUETOOTH |
+ | [p]:SD FILE LIST [m]:SD FILE UPLOAD [d]:BT TO DX BAUD | ||
> | > | ||
-w (UPLOAD)~ | -w (UPLOAD)~ | ||
Line 158: | Line 176: | ||
-b (BLUETOOTH)~ | -b (BLUETOOTH)~ | ||
Bluetoothの設定モードに遷移します。Bluetooth経由でブートローダのコンソールにアクセスしている場合は設定出来ません。USBケーブルでPCと接続された状態でのみBluetoothの設定変更が出来ます。 | Bluetoothの設定モードに遷移します。Bluetooth経由でブートローダのコンソールにアクセスしている場合は設定出来ません。USBケーブルでPCと接続された状態でのみBluetoothの設定変更が出来ます。 | ||
+ | -p (SD FILE LIST)~ | ||
+ | microSDカード内のファイルを列挙しますが、ファイルの拡張子がbinのみが表示されます。 | ||
+ | -m (SD FILE UPLOAD)~ | ||
+ | microSDカード内の指定されたファイルをユーザプログラム領域に書き込みます。 | ||
+ | -d (BT DX BAUD)~ | ||
+ | Bluetoothを介したパケットスルーモード時のボーレートを指定します。 | ||
その他にDynamixelコンフィギュレータとして動作するパケットスルーモードを持っています。SIMPLE TERMではなくDynamixel ConfiguratorやUSS3 Configurator、自作のPC上のアプリケーションでポートを開きパケット通信を開始すると自動的にパケットスルーモードへ遷移します。詳細は[[こちら>#z3cf2ad1]]。 | その他にDynamixelコンフィギュレータとして動作するパケットスルーモードを持っています。SIMPLE TERMではなくDynamixel ConfiguratorやUSS3 Configurator、自作のPC上のアプリケーションでポートを開きパケット通信を開始すると自動的にパケットスルーモードへ遷移します。詳細は[[こちら>#z3cf2ad1]]。 | ||
***Bluetooth [#d60dee0f] | ***Bluetooth [#d60dee0f] | ||
- | Bluetoothによるコンソールやコントローラの無線化に対応しています。搭載されるBluetoothモジュールであるZEAL-C01の出荷時の設定は以下の通りです。~ | + | Bluetoothによるコンソールやコントローラの無線化に対応しています。出荷時の設定は以下の通りです。~ |
-サポートプロファイル:SPPのみ | -サポートプロファイル:SPPのみ | ||
- | -DTE速度:460.8kbps (FDIII-HC搭載のマイコンとZEAL間のUSARTの速度) | + | -DTE速度:460.8kbps (FDIII-HC搭載のマイコンとBluetoothモジュール間) |
-PINコード:0000 (文字列の'0000') | -PINコード:0000 (文字列の'0000') | ||
-認証:あり (V1.8以降からSIXAXISモード以外時に適用) | -認証:あり (V1.8以降からSIXAXISモード以外時に適用) | ||
Line 176: | Line 200: | ||
このうち、ユーザ自ら変更できるのは接続モード・PINコード・認証の有無・検出の可否で、ブートローダから選択及び変更ができます。ブートローダからBluetoothの設定を行う場合は、コマンドモードのプロンプトが'>'の状態で'b'を入力します。Bluetoothの設定モードに入ると、プロンプトは'BT'に変わります。この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | このうち、ユーザ自ら変更できるのは接続モード・PINコード・認証の有無・検出の可否で、ブートローダから選択及び変更ができます。ブートローダからBluetoothの設定を行う場合は、コマンドモードのプロンプトが'>'の状態で'b'を入力します。Bluetoothの設定モードに入ると、プロンプトは'BT'に変わります。この状態で使用できるコマンドは'?'を入力すると表示されます。 | ||
- | --< FDIII Ver2.0 by BestTechnology >-- | + | --< FDIII Ver2.3 by BestTechnology >-- |
>b | >b | ||
CONNECTING TO BLUETOOTH MODULE ....... | CONNECTING TO BLUETOOTH MODULE ....... | ||
BT>? | BT>? | ||
- | -- BLUETOOTH CONFIGURATION -- | + | -- BLUETOOTH CONFIGURATION -- |
[o]:SLEEP [w]:MASTER [c]:SLAVE [s]:SIXAXIS [a]:AUTHENTICATION [p]:PIN CODE | [o]:SLEEP [w]:MASTER [c]:SLAVE [s]:SIXAXIS [a]:AUTHENTICATION [p]:PIN CODE | ||
[h]:INQUIRY [i]:info [ESC]:exit | [h]:INQUIRY [i]:info [ESC]:exit | ||
Line 186: | Line 210: | ||
-i (INFO)~ | -i (INFO)~ | ||
- | ZEAL-C01のMACアドレスと、現在のBluetoothの接続モードを表示します。自動待ち受けの場合は'WAITING MODE'、自動接続の場合は接続先のMACアドレスが表示されます。 | + | FDIII-HCのBluetoothモジュールのMACアドレスと、現在のBluetoothの接続モードを表示します。自動待ち受けの場合は'WAITING MODE'、自動接続の場合は接続先のMACアドレスが表示されます。 |
-ESC (EXIT)~ | -ESC (EXIT)~ | ||
Bluetoothの設定モードを抜けます。 | Bluetoothの設定モードを抜けます。 | ||
Line 206: | Line 230: | ||
また、[[FREEDOM Jr.III Wireless Controller>BTH052]]からFDIII-HCへ接続させる場合は本モードを使用し、PINコードは'0000'に設定してください。 | また、[[FREEDOM Jr.III Wireless Controller>BTH052]]からFDIII-HCへ接続させる場合は本モードを使用し、PINコードは'0000'に設定してください。 | ||
-s (SIXAXIS MODE)~ | -s (SIXAXIS MODE)~ | ||
- | PlayStation®3用のワイヤレスコントローラであるSIXAXISないしDUALSHOCK®3からの接続を待ち受けます。FDIII-HCのBluetoothモジュールが最新版のファームウェアを搭載している場合に限り使用できます。~ | + | PlayStation®3用のワイヤレスコントローラであるSIXAXISないし[[DUALSHOCK®3>http://www.jp.playstation.com/ps3/peripheral/cechzc2j.html]]からの接続を待ち受けます。FDIII-HCのBluetoothモジュールが最新版のファームウェアを搭載している場合に限り使用できます。~ |
使用するSIXAXIS側に予めFDIII-HCに搭載されたBluetoothモジュールのデバイスアドレスを設定しておく必要があります。 | 使用するSIXAXIS側に予めFDIII-HCに搭載されたBluetoothモジュールのデバイスアドレスを設定しておく必要があります。 | ||
-p (PINコード設定)~ | -p (PINコード設定)~ | ||
Line 238: | Line 262: | ||
****ターゲットファイル [#l9fe78a0] | ****ターゲットファイル [#l9fe78a0] | ||
- | [[GCC Developer Lite>GCC Developer Lite]]ではFDIII-HC用の設定を2種類備えています。~ | + | [[GCC Developer Lite>GCC Developer Lite]]ではFDIII-HC用の設定を備えています。~ |
#ref(GDL_CompileOption_TargetList.png) | #ref(GDL_CompileOption_TargetList.png) | ||
以下にFDIII-HCに対応した設定リストの一覧とその設定における機能を紹介します。 | 以下にFDIII-HCに対応した設定リストの一覧とその設定における機能を紹介します。 | ||
- | -''DYNAMIXEL library for FDIII-HC (Flash)''~ | + | -''FREEDOM III library for FDIII-HC'' |
- | ''DYNAMIXEL library for FDIII-HC (Bootloader)'' | + | |
- | ~Dynamixelとの通信を行う一番低位なAPI・サウンドAPI・microSD用fatファイルシステム(efsl)といった機能がライブラリとして提供される。~ | + | |
- | ~ビルドするとブートローダにてマイコンのフラッシュROMへ転送するための.bin(バイナリ)ファイルが作られる。~ | + | |
- | ビルドが成功すると、STERM.exe(SIMPLE TERM)の起動を促される。~ | + | |
- | -''FREEDOM III library for FDIII-HC (Flash)''~ | + | |
- | ''FREEDOM III library for FDIII-HC (Bootloader)'' | + | |
~FREEDOMとして複数のアクチュエータを取りまとめるモーションAPI・非同期にDynamixelとの通信を行うインストラクションAPI・簡易タスク管理API・モーションデータ管理API等がライブラリとして提供される。~ | ~FREEDOMとして複数のアクチュエータを取りまとめるモーションAPI・非同期にDynamixelとの通信を行うインストラクションAPI・簡易タスク管理API・モーションデータ管理API等がライブラリとして提供される。~ | ||
~ビルドするとブートローダにてマイコンのフラッシュROMへ転送するための.bin(バイナリ)ファイルが作られる。~ | ~ビルドするとブートローダにてマイコンのフラッシュROMへ転送するための.bin(バイナリ)ファイルが作られる。~ | ||
Line 255: | Line 273: | ||
ブートローダはJTAGやその他の特殊なI/Fを使用せずとも、USBないしBluetoothを使用してマイコンのプログラム書き換えや操作を行う事が出来ます。~ | ブートローダはJTAGやその他の特殊なI/Fを使用せずとも、USBないしBluetoothを使用してマイコンのプログラム書き換えや操作を行う事が出来ます。~ | ||
ブートローダを使用して動作するプログラムが構成できる設定リストは以下の通りで、これ以外の設定リストで構成されたプログラムをブートローダで転送しても動作しません。 | ブートローダを使用して動作するプログラムが構成できる設定リストは以下の通りで、これ以外の設定リストで構成されたプログラムをブートローダで転送しても動作しません。 | ||
- | -DYNAMIXEL library for FDIII-HC | + | -FREEDOM III library for FDIII-HC |
- | -FREEDOM III library for FDIII-HC (Bootloader) | + | |
マイコンボードは出荷時にUSBをコンソールとして構成されたブートローダが書き込まれており、PCとマイコンボードをUSBケーブルで接続する事で使用可能となります。~ | マイコンボードは出荷時にUSBをコンソールとして構成されたブートローダが書き込まれており、PCとマイコンボードをUSBケーブルで接続する事で使用可能となります。~ | ||
Line 292: | Line 309: | ||
FDIII-HCは複数のライブラリを組み合わせて使用するため、実体はかなり複雑になっています。 | FDIII-HCは複数のライブラリを組み合わせて使用するため、実体はかなり複雑になっています。 | ||
-''SAM7S用ライブラリ''~ | -''SAM7S用ライブラリ''~ | ||
- | AT91SAM7Sシリーズ共通の内蔵ペリフェラルを簡便に扱う為のライブラリ。シリアル通信に関する物が主体。 | + | AT91SAM7Sシリーズ共通の内蔵ペリフェラルを簡便に扱う為のライブラリ。 |
- | -''DYNAMIXEL用ライブラリ''~ | + | -''AT91SAM7Sシリーズ用 TOPPERS/ASP''~ |
- | SAM7S I/O時代から引き継がれているDynamixelとの通信を行うライブラリ。簡単な引数だけでDynamixelの通信プロトコルを自動生成したり、ブザーによるメロディ演奏機能を提供。 | + | μITRON4.0仕様準拠であるリアルタイムカーネル[[Toppers>http://www.toppers.jp/]] ASPのAT91SAM7Sシリーズ向けベステクカスタム版。OSを搭載してもある程度のリアルタイム性を確保出来る事から採用。 |
- | -''FREEDOM IIIライブラリ''~ | + | -''FREEDOM III library for FDIII-HC''~ |
- | Dynamixelを複数使用したアプリケーションを扱うライブラリ。Dynamixelのプロトコルだけでは解決しないモーションの管理・自動実行、各Dynamixelのステータスの読み込み、RC-100のボタンの取り込み等といった機能を提供。 | + | ~Dynamixelを複数使用したアプリケーションを扱うライブラリ。Dynamixelのプロトコルだけでは解決しないモーションの管理・自動実行、各Dynamixelのステータスの読み込み、DUALSHOCK3やRC-100といったワイヤレスコントローラの情報取得等といった機能を提供。~ |
+ | 使用できるAPIは膨大なため、別途[[こちら>FREEDOM III library]]のページにて詳細を公開。 | ||
**サンプルプログラム [#m24a02e6] | **サンプルプログラム [#m24a02e6] | ||
- | ***Dynamixelライブラリを使用したサンプル [#af8fedcd] | + | GCC Developer Lite Ver.2.4.0.13以降からライブラリの構成が大幅に見直されています。これよりも古いバージョンのGCC Developer Liteを使用している場合は最新版を適用した後に、サンプルプログラムをコンパイルする必要があります。~ |
- | 純粋にDynamixelとパケット通信を行う事ができれば後は自前で何とか出来るという場合はDynamixelライブラリを使用します。ある程度レガシーレベルなコーディングを要するため、ハードウェアに精通していないと一部危険を伴う場合があります。 | + | なお、実行するにあたり必要な情報はソース中のコメントを参照してください。 |
- | [[こちら>Dynamixel Library Sample Code]]にて公開中。 | + | -FDIII-HC用サンプルプログラム Ver2.0 (2011/7/22)~ |
- | + | #ref(http://www.besttechnology.co.jp/download/FDIII-HCSMPL2.0.zip) | |
- | ***FREEDOM IIIライブラリを使用したサンプル [#j998040f] | + | |
- | あまりパケット通信を意識せず複数軸を同期させて動かしたいといった場合は、FREEDOM IIIライブラリを使用する事を推奨します。なお、FREEDOM IIIライブラリは内部的にDynamixelライブラリを使用しているため、ユーザプログラムにおいてはDynamixelライブラリのAPIを直接使用する事はできません。必ずFREEDOM IIIライブラリのAPIのみで構成しなくてはなりません。 | + | |
- | + | ||
- | [[こちら>FREEDOM III Library Sample Code]]にて公開中。 | + | |
- | + | ||
- | ***FREEDOM jr.IIIのサンプル [#y0206e70] | + | |
- | ヒューマノイド型を前提にしたサンプルプログラムです。 | + | |
- | + | ||
- | [[こちら>FREEDOM jr.III Sample Code]]にて公開中。 | + | |
+ | また、FDIII-HCを使用したアセンブリ製品用のサンプルプログラムは各製品のページにて公開しています。 | ||
**その他 [#md0d0106] | **その他 [#md0d0106] | ||
Line 325: | Line 335: | ||
PCとFDIII-HCをUSBケーブルで接続した場合は、従来のコンフィギュレータと使い方が全く同様となります。対象のパラメータの変更等はコンフィギュレータソフトウェアを介して該当のCOMポートをオープンすればあたかもコンフィギュレータとして振る舞います。ボーレートに関してもPCから設定したCOMポートのボーレートに合わせてI/Fのボーレートが追従します(Dynamixelのサポートするボーレートのみ)。 | PCとFDIII-HCをUSBケーブルで接続した場合は、従来のコンフィギュレータと使い方が全く同様となります。対象のパラメータの変更等はコンフィギュレータソフトウェアを介して該当のCOMポートをオープンすればあたかもコンフィギュレータとして振る舞います。ボーレートに関してもPCから設定したCOMポートのボーレートに合わせてI/Fのボーレートが追従します(Dynamixelのサポートするボーレートのみ)。 | ||
+Bluetooth接続~ | +Bluetooth接続~ | ||
- | PCとFDIII-HCをBluetoothで接続した場合は、PCとDynamixel間を完全に無線化しつつ、従来PCからUSBを介して制御していたプログラムをほぼ改造することなく置き換える事が可能です。Bluetooth経由で接続した場合の制限は、COMポートのボーレートを任意に設定してもI/F側のボーレートは常時1Mbpsに固定される点です。~ | + | PCとFDIII-HCをBluetoothで接続した場合は、PCとDynamixel間を完全に無線化しつつ、従来PCからUSBを介して制御していたプログラムをほぼ改造することなく置き換える事が可能です。Bluetooth経由で接続した場合の制限は、COMポートのボーレートを任意に設定してもI/F側のボーレートはブートローダの'd'コマンドで設定された値に固定される点です。~ |
- | また、FDIII-HC上のZEALとマイコンは最大で460.8kbpsの速度でしか通信を行わないため、物理的に1Mbpsのスループットは得られません。そのため、ある程度の遅延やパケットのドロップが生じる可能性があります。~ | + | なお、USB接続に比べて伝達の遅延やパケットのドロップが生じる可能性があります。 |
- | + | ||
- | |CENTER:BGCOLOR(red):||c | + | |
- | | :idea:|本機能はブートローダに予め備わっている機能ですので、ユーザプログラムが実行されている状態では機能しません。必ずブートローダがコマンドモードで起動する状態で使用する事としています。&br;コンフィギュレータ替わりに常用するといった場合は、ユーザプログラムとして[[through.c>http://www.besttechnology.co.jp/modules/knowledge/?Dynamixel%20Library%20Sample%20Code#ec558d0c]]を使用ください。| | + |
(This host) = http://www.besttechnology.co.jp