TITLE:Dynamixel XM430-W210マニュアル #norelated #contents [[BTX080 Dynamixe XM430-W210-R ショップページへ>http://www.besttechnology.co.jp/modules/onlineshop/index.php?fct=photo&p=169]]~ [[BTX082 Dynamixe XM430-W210-T ショップページへ>http://www.besttechnology.co.jp/modules/onlineshop/index.php?fct=photo&p=193]] [[Dynamixelシリーズ一覧>DXLSeries]] **特徴 [#ue64ad68] #ref("XM430-W210.png","center") -ストールトルク 3.0N•m(at 12V 2.3A) -不感帯なし(0~360°)、非接触位置センサによる12ビット分解能の位置フィードバック -TTLもしくはRS-485 I/Fによる高速通信 -一般的なPID制御による位置決め制御・速度制御・トルク制御 **仕様 [#z355c86d] ***同梱内容 [#feebfa40] | 型式・名称等 | 数量 | 備考 |h |本体 | 1|-| |ホーン HN12-N101| 1|-| |スラストワッシャ | 1|-| |Robot Cable-X 180mm (JST-JST) | 1|-| |Robot Cable-X 180mm Convertible (MOLEX-JST) | 1|-| |ボルトナットセット | 1式|-| |スペーサー | 8|-| ***基本仕様 [#r462ecae] |BGCOLOR(#d0d8e0):CENTER:|LEFT:|LEFT:|c |商品番号| XM430-W210-R |BTX080| |~| XM430-W210-T |BTX082| |モータ|コアレスブラシDCモータ|<| |ストールトルク|2.7N•m (at 11.1V 2.1A)&br;3.0N•m (at 12.0V 2.3A)&br;3.7N•m (at 14.8V 2.7A)|<| |無負荷回転数|70rpm (at 11.1V)&br;77rpm (at 12V)&br;95rpm (at 14.8V)|<| |減速比|1/212.6|<| |最大動作角度|位置決め制御時:0~360°(12ビット分解能),Endless Turn|<| |電源電圧範囲|10~14.8V (Recommended 12V)|<| |許容ラジアル荷重|40N (ホーン端面から10mmの位置)|<| |許容アキシアル荷重|20N|<| |動作温度範囲|-5~+80℃|<| |重量|82g|<| |コマンドシグナル|デジタルパケット|<| |プロトコル|半二重非同期通信 8-1-N|<| |リンク方式| XM430-W210-R |RS-485 Multi Drop(daisy chain type Connector)| |~| XM430-W210-T |TTL Multi Drop(daisy chain type Connector)| |ID数| プロトコルV1 |254 (0~253)| |~| プロトコルV2 |253 (0~252)| |通信速度|9.6k,57.6k,115.2k,1M,2M,3M,4M,4.5Mbps|<| |フィードバック|位置, 速度, 温度, 負荷, 電源電圧, 電流|<| |動作モード|電流, 速度, 位置, 拡張位置, 電流/位置カスケード, 電圧|<| |材質| ケース |フロント・ミドル:アルミ&br;バック:エンプラ| |~| ギア |メタル| |認証|&ref(DXLSHARE/ce.png);&ref(DXLSHARE/fcc.png);|<| #ref(xm430-w210_property curves.png) ***各部名称 [#q2c02522] #ref(X430_NameOfEachDepartment.png,80%) -Horn~ 内蔵モータの出力を減速機を介して出力軸に伝達しており、その出力軸に取り付ける金属製の円盤。 -Case~ ケースは出力軸側からフロント・ミドル・バックから構成され、フロントケースとミドルケースはアルミ製。フロントケースとバックケースは四隅に設けられたネジでミドルケースに固定される。 -Cable Cover~ バックケース中央にある溝にはめられたカバーで、コネクタ部を保護する他にケーブルの引き出し方向をガイドする役目を持つ。 -Back Case Cap~ キャップを取り外すと、オプションフレームに付属するフリーホーンを装着するための穴が現れる。この穴はケーブル通しとして用いることもできる。 ***寸法・3Dデータ [#n5b69e89] -寸法 #ref(X430_dimension.pdf) -3Dデータ(STEP) #ref(x-430_idle(stp).zip) -3Dデータ(PDF)~ #ref(http://www.besttechnology.co.jp/download/3D/X430_3D.pdf) ***コネクタ [#t368852b] -本体背面のケーブルカバー内の側面2カ所に配置~ -電源と通信用信号ラインが接続~ &ref(X430_CableCover.png,50%); &ref(X430_Connector.png,50%); ****3pin (TTL版) [#ica38e43] -TTL I/F #ref(DXLSHARE/TTL_IF.png) -電源と通信用信号ラインが接続 | Pats Name | JST Parts Number |h |基板用ヘッダー |[[B3B-EH>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | |ハウジング |[[EHR-3>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | |ターミナル |[[SEH-00x>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | #ref(DXLSHARE/jst_B3B-EH.png) | 端子番号 | 信号名 |h |1 |GND | |2 |VDD | |3 |TTL Signal | ****4pin (RS-485版) [#r6dec27a] -RS-485 I/F #ref(DXLSHARE/RS485_IF.png) -電源と通信用信号ラインが接続 | Pats Name | JST Parts Number |h |基板用ヘッダー |[[B4B-EH>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | |ハウジング |[[EHR-4>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | |ターミナル |[[SEH-00x>http://www.jst-mfg.com/product/detail.php?series=58]] | #ref(DXLSHARE/jst_B4B-EH.png) | 端子番号 | 信号名 |h |1 |GND | |2 |VDD | |3 |RS-485 D+ | |4 |RS-485 D- | ***基本的な固定方法 [#fef2911b] 本体に予め用意された16カ所の固定用タップは、いずれも深さ3mmです。フレームなどの厚みを考慮した適切な長さのネジを使用しない場合、内蔵機器とネジが干渉し損傷します。 -正面・背面からの固定~ ※ケース四隅の固定ネジを外す必要があるのと、取り外した際に表れる座繰り空間にスペーサを挿入する必要がある #ref(X430_front_mount.png) -両側面からの固定 #ref(X430_side_mount.png) -底面からの固定 #ref(X430_bottom_mount.png) ***出力軸背面からのケーブル引き出し [#g4d931a7] ケーブルの配線ルートを最適化する際に、出力軸と同じ軸からケーブルが引き出せるとケーブルへのストレスが軽減できる場合があります。多少煩雑ですが、背面ケースキャップを外した空間からケーブルを引き出す事ができます。 -本体背面の固定ネジを外し、ボトムケースのケーブル通しにある板を割り取る必要がある。~ ※下記参考図では一部のオプションフレームに含まれるフリーホーンを装着している #ref(X430_combination_1.png) #ref(X430_combination_2.png) **使用するにあたり[#f65783d3] ***ケーブルの種類 [#w303b1be] 旧来のDynamixelシリーズとは形状が異なりますので、旧来のI/Fボード等を使用する際は付属のMOLEX-JSTタイプのケーブルを使用します。 #ref(DX_CableDiff.png) この写真の左が本製品に適用できるJSTのハウジング、右が旧来のMOLEXのハウジングです。~ 勘合しないヘッダーとハウジング同士を強引に接続させることは絶対にしてはなりません。 ***配線 [#p43a0a2e] 様々な配線方法が考慮されていますので、用途に応じた方法を選択します。 #ref("BTE068C DXHUB/E148_DXL_connect.png", %80) なお、Dynamixelのコネクタは本体のケースで覆われており、ケーブルの装着状態の確認がしづらくなっています。横から見てケーブルのハウジングがほぼ見えなくなるまで挿入しないと、接触不良の原因となります。 -TTL #ref(DXLSHARE/TTL_X_ConnectorInstalling.png,60%) -RS485 #ref(DXLSHARE/RS485_X_ConnectorInstalling.png,60%) また、電源が供給された状態での配線作業は絶対に避けて下さい。 ***電源の投入 [#zbbda981] 配線を終え電源を投入すると、正常であればDynamixelの背面上部に装備された赤色のLEDが0.5秒点滅した後消灯します(ホストからLEDの点灯指示等が無いものとする)。~ 通信を行っていないにもかかわらず電源投入時にLEDが常時消灯ないし常時点灯した場合は、何らかの重大な問題が生じている可能性があります。まず電源を切り、配線方法やケーブル、電源装置を確認して下さい。~ LEDが一定周期で点滅し続ける場合は、Dynamixel自身が何かしらの異常を検出した時です。 ***通信プロトコルについて [#d6345746] Dynamixel(スレーブ)自らが勝手にデータを送信することは無く、別途用意されるPC等(マスターないしホスト)から送信されるデータをDynamixelが受信した際にのみデータを返信するといったマスタースレーブ方式を採用しています。また、予め決められた電文に従った(プロトコル)電文にのみ応答します。さらに、その1回分の電文をパケットと言います。~ #ref(DXLSHARE/DX_PacketProcess.png) Dynamixelシリーズには2種類の通信プロトコル(1.0と2.0)が存在し、本品はその2種類に対応しています。 ***シリアルI/Fについて [#te30938f] ****TTL [#o722e262] DynamixelシリーズのTTL I/Fはシリアル通信を行う際の電気的な仕様の1つです。~ 1つの信号線で送信と受信を行う半二重を選択しています。 #ref("DXLSHARE/TTL_COMM.png") ****RS-485 [#k2706fcd] RS-485はシリアル通信を行う際の電気的な仕様の1つです。1つの信号を2本の差動信号に変換して伝達する事で、耐ノイズ性を向上させています。~ Dynamixelシリーズでは安定したデジタル通信を用いて制御する事としたためRS-485を採用しましたが、ケーブルの本数を増やすと配線作業に支障を来すため、1対(1つの信号)で送信と受信を行う半二重を選択しています。 #ref("DXLSHARE/RS485_COMM.png") ***IDについて [#x9a3ebf1] Dynamixelは出荷時において個体識別用のID(数字)が全て1に設定されいます。その状態のまま1つのネットワークに複数台接続してしまうと、ホストから個々のDynamixelを識別することができないまでか、全てのDynamixelが自分自身への指令と認識してしまいます。そのため、複数台を接続して使用する際は、必ず予め1台ずつ異なるIDを設定しておきます。~ #ref("DXLSHARE/RS485_X_DifferentID.png") IDを設定する際は先の識別の問題を回避するためホストが提供するネットワークに1台のみのDynamixelを接続し、複数台のDynamixelが接続されていない状態で作業を行う必要があります。 ----------------------- 新たに導入されたSecondary IDは、既存のIDと同じ値を設定する事が前提となります。既存のIDの揮発メモリに書き込みの命令を行った際に、それと同じSecondary IDを持ったDynamixelは同じ書き込みが行われますが応答は返しません。 #ref("DXLSHARE/RS485_X_ShadowID.png") これは特定IDのDynamixelのみへ書き込みを指令するだけで、そのIDと同じSecondary IDを持った複数台のDynamixelを同期して同じ運転を行わせるといった場合に利用できます。 ***ボーレートについて [#e9cede8c] Dynamixelのボーレートは高いほど大量のデータを短時間に送受信できます。しかしながら高いボーレートはケーブルの長さや等の外的要因が相まって、データそのものの信頼性が損なわれる確率が高くなります。~ また、複数台のDynamixelを使用する際は、全て同じボーレートに設定しておく必要があります。 ***コントロールテーブルとは [#dc1d3159] Dynamixel内に用意されたメモリ領域をここではコントロールテーブルと称します。コントロールテーブル中の任意のデータにアクセスする手段として通信プロトコロルが用意されています。~ ホストから指定されたIDを持ったDynamixelのコントロールテーブルに対して読み書きを行う事で全てを統括するため、先のIDやボーレートもコントロールテーブル上に配置されています。~ コントロールテーブルの詳細は[[後述の表>#y4bb6b9b]]に示します。 ***動作モードについて [#p401e402] Dynamixelは用途に応じて複数の動作モードを選択できます。大きく分けて3つの基本動作を持ちます。 +ホーンの角度を制御~ 関節を構成する部位等に使用し、指定された角度を維持する。~ 本Dynamixelでは「角度」とは言わず「位置」と称し、通常は0~360°の範囲でホーンの位置決めを行う。 #ref(DXLSHARE/Ctrl_Pos.png) +ホーンの回転速度を制御~ 車輪を構成する部位等に使用し、指定された回転速度を維持する。~ #ref(DXLSHARE/Ctrl_Velo.png) +モータの電流を制御~ 負荷に対してトルクを加える部位等に使用し、指定された電流を制御する。~ DCモータは発生するトルクと電流が比例関係にあるため、Dynamixelでは電流をトルクと見なしている。 #ref(DXLSHARE/Ctrl_Torque.png) これらの制御の切り替えや制御を行う際の条件の設定は、コントロールテーブル上に配置された様々なパラメータの値を変更することで行います。 **Dynamixel通信プロトコル 2.0 [#l4e1fb80] ※コントロールテーブルのProtocol Versionにてプロトコル1.0を選択した場合のプロトコルは以下と異なります。その場合は[[こちら>DYNAMIXEL Communiation Protocol 1.0]]を参照してください。 #include(DYNAMIXEL Communiation Protocol 2.0,notitle) **コントロールテーブル [#y4bb6b9b] #include(X Series Control table,notitle)
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